すらすら日記。

すらすら☆

「確認」のためだけの読書じゃなくて。

惰性で読書していると、自分の好きな著者のもの、似たような分野のものばかり読んでしまうことになります。

もちろん、本を読むことは勉強のためだけじゃなく、楽しみや暇つぶしのためでもあるわけですから、自分の好きな作品であれば同じ本を繰り返し読み返していますし、好きな作家であれば同じような話でも楽しく読むのもいいでしょう。

でも、こういう読書の仕方だと、元から自分の中に持っていた考えを「確認」するだけのための読書になってしまい、何も新しい知見を得ることが難しくなるのではないかと。

とは、いうもののまったく自分の中に基礎的な知識がない分野の本を読んでも、さっぱり理解できない文字列と格闘する羽目になり、これも苦痛でしかありません。

なので、自分の得意分野・好きな分野だけではなく、隣接しているか、ちょっとだけ離れている近接分野の本なども読むようにしております。

隣接分野・近接分野の本を読みますと、今まで自分が専門としていて何でも知っているかと思っていた分野のことでも、新たな目線が得られたりして、複合して考えることができるような感覚も得られております。

「確認」のためだけじゃなく、何か新しいことを得たいなら、ちょっと隣まで足を延ばしてみるのもいいのかもしれません。



会計の入門書・基本書の使い分けについて。

それぞれの分野において、学部教科書に指定されていたり、社会人の独学に向くとされる定番の「基本書」「入門書」と言われる書物が存在します。

会計の分野においても、定評ある基本書をいくつか挙げることができますが、それぞれ「クセ」があり、他の分野を専門とする方が順番を間違って読み始めたりするとぜんぜん理解できず挫折しちゃうことにも。

タイトルに「会計入門」とか書いてあっても、とてつもなく難解な上級者向けの書もありますから要注意ですよね。

定番とされる会計の入門書・基本書のそれぞれの「クセ」をご紹介してみます。

財務会計講義(第18版)

財務会計講義(第18版)

神戸大学の桜井久勝教授の「財務会計講義」。名著の誉れ高く、基準改正を取り入れてほぼ毎年改定されています。
学部の講義でも基本書になっていることと思われます。

本書、確かに名著なのですが、説明がシンプル、仕訳による設例も最低限のものしかありません。
周りに説明してくれる人がいない中で、独学でこれを理解しようとするのはつらいかもしれません。

最低限、簿記2級程度の会計知識があって、実務でも少し会計に触れる機会があるという方でなければ難しいでしょう。

一通り会計はやったけど忘れてしまって復習したいという方、実務は詳しいけど理論は弱いという方が読めば、その説明の的確さで目から鱗が落ちるような感覚も得られるかもしれません。

名著ですが、読み手を選ぶ基本書かもしれないですね。

財務会計(第13版)

財務会計(第13版)

早稲田大学の広瀬教授の「財務会計」です。
こちらは、財務会計講義の約2倍くらいの厚さで(約800頁)、説明はかなり詳しいですね。
なぜそうなるのか、という理由づけも書かれておりますし、仕訳による設例も多数、おかれています。
会計の理論だけではなく、簿記も同時に学べるように工夫されたテキストです。

説明は詳細ですが、難点はやはりボリュームです。
忙しい実務家が会計を学ぶ必要に迫られて通読するにはハードルが高いかもしれません。
手元に置いて、実務で調べる必要が出てきたら辞書のように使うというやり方も良さそうですね。

新・現代会計入門 第2版

新・現代会計入門 第2版

一橋大学の伊藤邦雄教授による「現代会計入門」です。
こちらは経理担当者向けでは無く、簿記会計の説明は最小限しかありません。
経理以外の企業実務家でも必須の知識である会計の素養を身につけられるよう、実際の企業名も挙げてトピックを取り上げております。
財務諸表を作るのではなく、読めるようになるための会計の基本書ですね*1
経理部門では無い方で、会計の基礎的な素養を付けたいなら、本書がいいのではないかと思います。

なお、いずれも「手っ取り早く会計を理解したい」という方向けの付け焼刃のノウハウ本ではありません。

じっくり腰を据えて勉強しなければならない本であることは同じですので、そこはご留意ください。


*1:ただし、財務指標の分析は最小限しかありません、別途、「企業価値評価」という本も出ています

「なんとかしろ」という思考停止とその帰結について。

何か問題が発生しても、不機嫌な顔をして「なんとかしろ」と待っているだけの人々が散見されます。

こういう人は、ある程度、年齢層が上で、いわゆる社会的地位が高い人に多いのではないかと。

そういう方は、幼少の頃は親がなんとかしてくれたのでしょうか。

そして、若い頃は要領だけで立ちまわって何もせず。

やがて、社会の経済成長の恩恵を受けて豊かになり、年功と人間関係でその地位へ。

昔と異なって今は若手の数も少なく、「なんとかしてくれる」人数は減っています。

それでも、やり方を変えることはなく、ただ「なんとかしろ」。

黙っていても問題は消えませんから、誰かがなんとかします。

若手が解決してくれることもあります。

しかし、本当は上の人が決断して損切りをしたり真実を明らかにしなくてはならない場面でも、「不機嫌な表情」に迎合して隠蔽してしまうことも。

それが大規模に起きているのが昨今の企業不祥事なのかもしれません。



自分はどの立場になっても、「なんとかしろ」だけではなく、一緒に考えていければいいな、と思っております。


嫌味な言い方をしてくる方に感情をコントロールされないために。

普通に会話しているはずなのに、なぜか皮肉っぽい言い回し、嫌味を含んだ言葉、揚げ足取りのような切り返しなど、ちょっと曲がった会話の進め方をしてくる方がいます。

私だって、生身の感情を持った人間ですから、嫌味っぽい言い方をされると気分が悪くなりますが。

ふと、気付きました。

ある人がそういう嫌味な言い方をしてくるのは、

相手の気分を害して嫌な気持ちにさせることで満足するためか、

自分が優位に立ちたいからこそ、

ひどい言葉を言ってくることに気付き、これではその人の思う壺だと。

酷い言葉は、暴力です。

そういう言葉づかいをしてくる方は、あなたの感情を暴力で支配=コントロールしてこようとしているわけですから、相手の意図に沿って気分を害してしまったら、その暴力に屈することになるのではないかと。


なので、そういう言い方に出くわしたら、聞かない。受けとめない。

すべて流して、ああ、かわいそうな人だな、と。

そんな風にしていれば、言葉の暴力は無力化されてしまうかも。

感情を持つ生身に人間に「聞かない・受けとめない」というのは難しいかもしれません。

でも、気付いたからには、そうしていこうと思います。


職場で「義理お土産」を配る習慣について。

皆さんの職場にも、休暇明け、お菓子を買ってきてみんなに配るという習慣があるでしょうか?

純粋に好意でお土産を買い、それを配っていることまでは否定するつもりはないのですが。

よく見ていると、お土産を配る方は、

「休みを取ってご迷惑をかけました」

受け取る方は、

「おう、こんなものか」

などという会話も。

お土産って、楽しい旅行をしてきて、帰りを待っている人にその楽しさを分けるために配るものじゃないのでしょうか。

休暇は別に「迷惑」でもなんでもない。

お土産で「休んで迷惑をかけたことを埋め合わせる」ような気持になってたら、配る方も貰う方も嬉しくないような。

思うに、この不思議な「義理お土産」は、休暇を取ることが珍しかった時代、旅行が珍しかった時代の名残りなのかな、とも感じております。

私自身は、休暇での旅行や仕事での出張でも、こういう職場での「義理お土産」は配りません。

あまり給与水準が高くはないであろうスタッフ層が、全員に配るとすくなくとも3000円くらいはかかっているんじゃないかと。

金銭負担もたいへんですし、何よりも気を使ってしまってゆっくり休めない。

お土産配布は、職場の人間関係の潤滑油だ、そんなことは考え過ぎだという意見もあるかもしれません。


でも、私はこういう暗黙の強制は少しづつでもなくしていきたいと思っています。



できない人同士の慰め合いをいつまで続ける?

例外的になんでもこなせるスーパーマンを除けば、個々の人間のできることというのはとても小さいです。

なので、お互いにできない部分を補いあって、助け合って生きている。

助け合いが前を向いている限りは、とても良いことだと思います。

できる人ができる部分を、まだできていない人に教えても、減ったりしませんからね。



ところが、誰からか強制されたわけじゃなく、自分からやりたいって来たはずなのに。


「できない」ことを言い訳にして、できない人同士でつるみ、責任転嫁したり、慰め合ったり。


他者の気に入らない部分について意気投合し、何もならない陰口を言うのは楽しいのかもしれません。

一時的になら、いいでしょう。

一人ひとりは弱い。そんなことで気が晴れるなら。

でも、できない人同士の慰め合いは、次第に自己正当化や逃避につながります。





助けの手を差し出してみましたが、後ろを向かれてしまっています。

そうやって、ずっと逃げ続けているつもりなのでしょうか。


残業削減のヒントを探している方に・・

本日のお題はこちら。

「売上目標は変えません」

「会議資料の品質も今までと同水準」

「クライアントの要求は絶対に断りません」

でも、

「残業は来月から20%削減してください」

「仕事の持ち帰りは禁止です」

「残業時間の虚偽記載は厳罰」

働き方改革が叫ばれる中、こんな無茶な要求が現場に下りてきてないでしょうか。

そしてトドメの一撃が・・

「残業削減の方法は自分たちで考えてください!」

これでは、スタッフはどうしたらいいのか途方に暮れてしまうことだと思います。

目標は変わらない、顧客は絶対、残業するな。

仕事の成果目標は今まで通り、かつ業務プロセスの改善はしないでそのまま。

この条件下での残業制限は、「短い時間で高密度で働け」という労働強化にしかなりません。

短期的にならともなく、長期的に1.2倍とか1.5倍高密度で働けって、持続できるわけがありません。


本書は「個人の気合いと根性で残業削減」を強いられている職場の問題解決のヒントが満載です。

ただの「職場あるあるネタ」にならず、具体的な解決策も示されております。

こちらにまとめました。


先のような無茶ぶりに疲弊して、何かヒントを探している方、ぜひご一読してみて欲しいと思います。


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