銀行の財務報告を読む。(その5)
ちょっと簡単な話ばかりですので、少々細かいネタも。
有価証券報告書69頁をみますと、「連結の範囲に関する事項」が記載されております。滋賀銀行は連結会社が11社もあるんですね。
その下に、「非連結子会社」として「滋賀ベンチャー投資事業有限責任組合」2号・3号・4号というのがあります。
連結子会社にしますと、資産負債収益費用を全部取り込んで資本連結内部取引消去・・といろいろ面倒な手続が必要になりますが、これらの投資事業有限責任組合はそうとう規模が小さいらしく、議決権や支配力では連結の範囲に入るものの、重要性の観点から連結の範囲からは除かれております。
77頁に目を向けますと、非連結子会社への出資金646百万円を保有している旨、注記が記載されております。
総資産は4兆円以上ですので、この規模の投資有限責任組合なら連結範囲外でも全く問題ないかと。
ベンチャー、とありますので、地域振興のために投資しているのでしょうが、毎年出資金額が少しづつ減少しているので、今のところ上手くいっていないのかも知れません(推測です)。
あるいは、EXITして第三者にうまく売却できたか。
ディスクロージャー誌も眺めてみましたが、投資先についての紹介は見つけられなかったですね。
あちこちの地銀はこういう地域から新規起業育成目指す組合をもっておりますが、あまり成功例は無いとも聞きます。
私は個人的にこういうスキームは会計税務処理がややこしいので大好きです(意味が違うか?
匿名組合、投資事業有限責任組合、受益者等課税信託とか聞くとwkwkしますねw
この辺りの本でいろいろ勉強いたしました。
投資ストラクチャーの税務―クロスボーダー投資と匿名組合/任意組合
詳解 信託の税務
SPC&匿名組合の法律・会計税務と評価―投資スキームの実際例と実務上の問題点
これでwktkできる方とは、仲良くしたいですね。