報酬はスイス銀行の俺の口座に・・
今夜はFATCAについて解説しましょう。
FATCAと言いましてもO社の損失隠しスクープをやった例の件ではありません。
「外国口座税務コンプライアンス法」のことであります。
これは、米国人が外国の金融機関を使って租税回避をやらかすのを防ぐために、外国金融機関に取引の内容を米国内国歳入庁へ報告せよというトンデモ法律であります。
えー、米国の法律なんか日本の金融機関が守る必要無いじゃない!と無視しようとしても、内国歳入庁と契約しないと米国に源泉のある利益(元本も)の30%という懲罰的な源泉徴収が課されてしまうのですorz
と言うわけで・・
内国歳入庁と取引内容を報告する面倒な契約を強制的に結ばされるハメに・・
これはもともと、リヒテンシュタインとスイスの銀行が不正な手段で米国の富豪の脱税に手を貸したのが発覚し、それに激怒した米国議会がこんなトンデモ法を成立させたのであります。
スイスの金融機関と言えば、あのゴルゴ13も利用しているくらいで、取引先の秘密を守ることで知られていたのですが・・
前述の事件については不正を認め、米国顧客の取引内容を内国歳入庁へ提供することで和解したと聞きます。
このFATCA、不況にあえぐ監査法人にとって久しぶりのコンサルティングネタらしく、さかんに売り込みに来ております。
いちばん力が入っているのがきかんしゃトーマツですね。
- 作者: 生田ひろみ,浅井弘章,今永浩一郎,中村淳一,前田幸作
- 出版社/メーカー: きんざい
- 発売日: 2011/09/16
- メディア: 単行本
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今のところ、まとまった書籍はこれだけですね。
参考リンクはこちら。
きかんしゃトーマツ米国税務サービスFATCA他
あずにゃんFATCAサービス概要
新日本FATCA導入に向けて
過剰なコンプライアンスは亡国のもとであります・・