すらすら日記。

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業務の本質を掴まないと・・

消費税については、平成23年改正で(大企業については)仕入税額控除の95%ルールが撤廃され、がぜん注目が集まっていますね。
セミナーもずいぶん人を集めているようですし、いろいろ新しい解説書も出版されています。
その中から一つ。

Q&A 業種別消費税の実務

Q&A 業種別消費税の実務

消費税法という法律は、個人・法人両方の取扱っておりますので、一般の解説書で個人向けの部分は全く使わないので繁雑になり、読みにくいものを感じておりました。

この本は「法人向け」に限定して、本の前半部分は消費税の基本的な取扱について、後半は小売業から始まって医薬品業・金融業・建設業・商社・・などなど、業種別の「よくある事例」について消費税の扱いを説明しております。

95%ルール撤廃など、23年改正についても簡単にまとめられています。

なお、各業種毎の取扱についてはそれぞれ10ページくらいづつしかないので、取り上げられている事例はごく基本的なものばかりです。
ちなみに、金融業については「jkだろこんなの」というレベルでしかありませんw
債券先物取引にかかる仕入税額控除の処理方法も出てきませんし*1匿名組合分配金の課否区分も出てきません。*2

やはり、税法は、自社の業務に精通し、その実態を条文に照らして考えていくという訓練をしないと読みとれないものです。
自社業務の本質を掴まないと、いくら解説書を読んでも、ぴったり合った事例というのはなかなか出てこないので、身につかないかと。

消費税の質疑応答事例については、毎年改定版が出るこちらもお勧めです。

消費税実務問答集―平成23年10月改訂

消費税実務問答集―平成23年10月改訂

*1:債券先物取引は「資産の譲渡等」に該当しないので、これに係る仕入税額控除は共通対応になります

*2:匿名組合分配金は出資者の地位として受け取るものなので、課税対象外取引になります

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