税制改正で疑似所得移転?
税制改正のセミナーを受講してきましたので、
興味深かったポイントを記録しておきしたいと思います。
法人税率引き下げと繰越欠損金の8割制限についてです。
税率引き下げによって納税額が減少する企業と、
繰越欠損金が深く、もともと納税していなかったのに
8割制限で現金納付が再開する企業と。
各社が持っている税務上のポジションにより有利不利が分かれます。
一般に有利な企業は課税所得が多い=稼いでいる優良な企業。
不利な企業は繰越欠損金を抱えている=あまりパッとしない企業。
これは国庫負担に依らないで、あまりよろしくない企業から、
稼ぐ力のある優良な企業へ疑似的に所得を移転する効果がある、
との改正意図があるのではないか、とセミナーの講師の方の
解説でした。
これは巷の技術的な税制改正書籍にはなかなか出てこない視点で、
たいへん興味深く聴いておりました。
やはり本で学習するだけではなく、
お金も時間もかかりますが、ライブのセミナーもよいものですね。