輸出免税で戻し？

消費税率上げの法案も大詰めのようですので、
ここで意外に知られていない消費税の仕組みを
おさらいしておきましょう。

消費税は、「預かった消費税」から「支払った消費税」を控除して納付します。

簡単な例で説明しましょう。

株式会社すらすらは小売業であるとします。
売上は全て国内で、売上10,500（税込）、
仕入・経費6,300（税込）あるとします。

売上　10,500
仕入　 6,300

預かった消費税は　500
支払った消費税は　300

納付する消費税は500-300で200ですね。
税抜き後の利益は、10,000-6,000＝4,000になります。

続きまして、一部のデマを流す方が騒ぐ輸出免税の仕組みです。

株式会社すらじろうは輸出製造業です。
全ての製品を輸出しています。
輸出する際、最終消費者は国外なので、
消費税を預かることができません。

売上　10,000
仕入　 6,300

預かった消費税は 　0
支払った消費税は 300

これで0-300で還付される消費税は300です。

税抜き後の利益は、10,000-6,000＝4,000です。

国内の小売業も、輸出企業も、
同条件なら税抜き後の利益は
全く同じです。

還付されている消費税は、
自社が払ったものが戻ってきているに過ぎません。

輸出戻し税なる税法には無い概念をでっちあげて
あたかも輸出企業が「利益を上げている」
かのようなデマを流す方もいるようです。

消費税は、若者も高齢者も
平等にその消費に応じて負担する
公平な税金であると考えます。

正しい知識で、冷静に考えてみましょう。