すらすら日記。

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政治的に正しい説得が可能か?

アリとキリギリスの寓話は、勤労と貯蓄の尊さを説くものではないかと思います。


教訓めいた話が好きな世代でも、「お前は遊んでばかりで貯蓄もせず愚か者だ」と面罵されれば、どんな性格な方でも怒りを覚えるでしょう。


以下、引用いたします。


「年金はもともと寿命の不確実性に対処するものである・・年金における再分配機能は、高所得者から低所得者への移転ではない。短命の人から長命の人への再分配なのである。・・若い頃に予想していた寿命に比べて実際の寿命が伸びた現在70歳以上世代への所得移転には合理性がある。」


「しかし、最初から平均寿命が正確に予想できた団塊の世代が、より若い世代から所得移転を受けることは正当化できない。」


これは、正しい理論だと思われます。


しかし、これを団塊の世代に面前で説得し、年金受給額を減らすように納得させられるでしょうか。


民主主義(多数決)の世界では、これは政治的に極めて困難ではないかと思われます。
新政権になり、次々と高齢者に手厚い「改革」が打ち出されるのを見て、そんなことを考えました。


引用先の論文はこちらです。9ページほどですので、ぜひ全文を。

大竹文雄, 小原美紀 -「消費税は本当に逆進的か」 論座, 2005(PDF)

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