貧困を世代を越えて相続させないために。
貧困には必ず原因があります。
- 作者: 中塚久美子
- 出版社/メーカー: かもがわ出版
- 発売日: 2012/10/01
- メディア: 単行本
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子供は、生まれてくる家庭を選べません。
貧困に落ち込んだという「親の失敗」を
子供に引き継がせる社会は公正であるとはいえません。
たまたま、貧困家庭に生まれついてしまったからといって、
教育にお金をかけられない、
基本的な生活習慣すら身につかないという不利な条件を
子供に背負わせてしまうという社会は
公正とはいえない、と著者は説きます。
英国では貧困が世代を越えて引き継がれると
将来の社会保障給付増加や治安悪化で
負担が増加することを金額試算まで含めて計算し、
国民的合意として子供の貧困削減に取り組んでいるという
事例も紹介しています。
貧困層の子供の自堕落な生活ぶりや、
10代で未婚の母になるなど、
不道徳に対する社会の目も紹介しつつ、
日本でも行政やNPO法人が子供へ貧困を
「相続させない」ための取り組みが
始まっているそうです。
自己責任を説く世間の声も踏まえつつ、
できることは何か。
日々、考えていこうと思います。