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「楽しいトンデモ」を防げるのか?

なぜ人々はトンデモに騙されてしまうのでしょうか?
実務色が濃く、間違った意見が通りにくいと思われていた税務や会計の世界でも、我らがトンデモ名誉教授氏などが活躍(?)しており、元日弁連会長や著名な反貧困活動家などが次々に引っ掛かっております。

トンデモに引っ掛かってしまう理由はいろいろ考えられますが・・


①人は「自分が見たいもの」しか見えない。
大企業は不当な手段で税金をごまかしている!というのは元日弁連会長や反貧困活動家にとって、実に都合の良い話です。
彼らにとって自説は意見を超えて生活の糧を稼ぐ手段になっており、トンデモはその生計を助けることになります。


②難しい話は聞きたくも無い。
2重課税防止のために受取配当金の益金不算入が設けられている理由や、消費税の国際的な決め事である仕向け地課税主義に伴う輸出免税制度など、複雑な理論は専門家以外の方には実に難しい。
持株会社の納税額が少なかったり、輸出大企業が多額の還付金を受け取っているというシンプルな「事実」だけを叫ばれると、トンデモを信じ込んでしまうのかもしれません。


③トンデモは早く、声が大きい。
事実を述べるためにはそれなりに難しい本を読んだり、データの裏を取ったりで時間がかかります。そして例外的な事項にも考慮を払おうとすると、やたら回りくどくめんどくさい話になってしまうわけです。
これに対し、トンデモは厳密な論理整合性やデータの裏付けなど気にしません。
とにかく単純な主張を繰り返し大声でやればいいわけですから。


④トンデモは楽しい。
そして、これがトンデモが流行る最大の理由ではないかと思いますが、トンデモは楽しいんです。
堂々と腕組をした立派な著者近影が表紙を飾るトンデモ本は、エンターテイメントとして超一流です。
鬱々とした世相をぶった斬る自信満々のトンデモは、論理が破綻していようが同じ話の繰り返しだろうが、それを信じる方々にとっては爽快ではないのでしょうか。


さて、こんなに楽しくて強力なトンデモに、つまらない事実は勝てるのでしょうか。

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