市民として社会保障制度改革を考えるために。
本日のお題はこちら。
- 作者: 小塩隆士,田近栄治,府川哲夫
- 出版社/メーカー: 東京大学出版会
- 発売日: 2014/11/24
- メディア: 単行本
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単なる制度解説や現状肯定、あるいは特定の政治党派の主張によることはなく、経済学の簡単なツールをつかって改革への提言を行っています。
私自身、この問題については関心を持っており、それなりの前提知識があります。そのため、わずか200ページちょっとの小著で上記のような多様な問題を取り上げているためか、一つ一つの問題についてはやや簡単で、踏み込み不足のようにも感じました。
それでも、行われている提言は、少子高齢化で以前のような高い経済成長を望めないにも関わらず、制度改革が追いついていない現状を決して極論に陥ることなく、冷静に実現可能な改革を進めるものです。
財政悪化の最大の原因であり、制度疲労ぶりが著しい日本の社会保障制度ですが、改革は間に合うのでしょうか。
社会保障の専門家や、経済学の専門家からみるともの足りなく感じられるかもしれませんが、一市民として社会保障制度改革を考えるためにお勧めしたい1冊です。
編者の一人によるこちらも合せて。
持続可能な社会保障へ (世界のなかの日本経済:不確実性を超えて)
- 作者: 小塩隆士
- 出版社/メーカー: エヌティティ出版
- 発売日: 2014/04/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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