不動産取引の相手は何を、どう考えている?
本日のお題はこちら。
- 作者: 畑中学
- 出版社/メーカー: かんき出版
- 発売日: 2014/02/14
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
先日ご紹介した「2時間で丸わかり会計の基本」の不動産版ですね。
どうやって「会計の基本」を教える/教わる? - すらすら日記。
全体を紹介するのはたいへんですので・・また金融の話に絞ります。
不動産を取引するにあたっては、多額の資金が必要となります。
そのため、不動産の仕事では金融機関とのつきあい、「融資を引っ張ってくる力」が重要であると。
通常、金融機関の審査基準は公開されていませんし、元「中の人」だったりしても退職後も守秘義務を負いますので、これからも具体的な融資が出るか・出ないかという基準は明らかにされることはないでしょう。
しかし、本書では著者が長年、様々な金融機関(メガバンク、地銀、信金信組、ノンバンク)の審査の「クセ」を様々な角度から分析して明らかにしています。
審査基準は公開されてはいないものの、いろいろな属性を持った不動産取引の顧客を、いろいろな希望をもって、いろいろな金融機関へ持ち込む経験を積むと、こういう条件なら融資が通るか通らないかがだんだんわかってくるようです。
その他に、融資申し込みにあたって、個人信用情報機関に登録されているから他の借入は隠してもわかるから正直に、とか「心構え」的なお話も。
不動産業にお勤めの方だけじゃなくて、金融機関の方も「業者側はこういうことを考えているのか」というのもわかりますし、何よりもマイホームなど不動産を購入する人にも業界の思考様式がわかるのではないかと。
金融に関することだけじゃなくて、登記簿の見方とか、物件の調査の仕方とか、いろいろ面白い話が満載です。
人間、誰しも住むところが必要です。
不動産に関わる方々みなさんに。