右とか左とかのお話。
お休みなので、本日はもう1本。
- 作者: 中野晃一
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2015/07/23
- メディア: 新書
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右か左かと言われれば、私は右寄りなのかもしれません。
自由が何よりも価値あるものであり、政府による私的領域への介入には反対ですし、リベラルを自称する左翼勢力の欺瞞にもうんざりしておりますから。
そのため、現政権が企業に賃上げを「要請」したり、内部留保の活用を「指令」したりするのには反発を感じております。
基本的には自由主義的であるはずの現政権が、自由に反する「要請」や「指令」を濫発するのはなぜなのか、ずっと疑問に思っておりました。
その理由として、右派勢力は「既存勢力の合意形成型政治を破壊するために強い権力を志向する」との記述を読み、このことかと思い当たりました。
この本では、戦後政治の流れを、55年体制の終わりから冷戦の終結を経て、安倍政権に至るまでを「新右派」「反自由の政治」への完結としてコンパクトに整理しております。
新書サイズでコンパクトに整理してあって読みやすいのですが、「戦争法案」とのレッテル貼りや、今や妄想の域に達しているのではないかと思われる内田樹氏の見解や、SEALDsを好意的に紹介しているなど、同意できない部分も多いです。*1
とはいうものの、今日の政治状況をみるに、日本国憲法の自由を基調とする秩序に挑戦する勢力である日本共産党が「立憲主義を守れ」とか唱えている冗談のような状態です。
リベラルを自称する勢力の欺瞞については、過去ログのこちらも。sura-taro.hatenablog.com
一市民としては、要請や指令によらない、真に自由な社会が維持されることを望みたいと思いますし、そのためには何をすべきなのかを考えていきたいと。