すらすら日記。

すらすら☆

税制に関する議論の前に。

ちょっと前に読み終わった本ですが、また「消費税憎し」の言説がさかんに流れているのを見て。

「大企業は様々な優遇措置で法人税をほとんど納付していない」とか、
「輸出大企業は消費税の輸出戻し税の還付で大儲け」*1など、
まともに対応するだけで疲れてしまいそうな税制に関するデマは後を絶ちません。

前エントリーで社会保障に関するレジュメを紹介しました。
税制についても現実の制度と、解決すべき問題点は膨大な資料を読まないとなかなか正確に理解できるものではありません。

とりあえず1冊で税制全体を・・となりますと、中央大学の森信茂樹教授のこれでしょうか。
現状の税制の仕組みと問題点と著者の提案する解決策を諸外国との比較紹介も踏まえて論じられております。
それほど分厚い本ではありませんので、巷で行われているような「考えられる反論」に対する再反論は書かれておりません。

それでも、このサイズで税制全体を手軽に把握できるのは思い当たりません。

税制を論じようとするなら、まずはこちらからぜひ。
トンデモ批判はもぐら叩きでなかなかむなしいのですが、過去ログもどうぞ。sura-taro.hatenablog.com


*1:還付金は「自社が仕入れに際して払った額」が戻ってくるだけなので、還付は収益にも損にもなりません。消費税(付加価値税)が輸出時に免税となって還付され、仕向け地(輸出先)でその国で生産された財と同一の課税に服する仕組みを仕向け地課税主義といいます。付加価値税に関する国際的な決め事です。

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