つらい真実と幸せな嘘の間に。
幸せは現実の中にだけしかなくて、空想しているだけじゃ、現実にはならないのかもしれません。
でも、現実は得てして過酷で、人間関係の軋轢とか、自分の道徳観・規範意識では受けれ入れがたいような他者の振る舞いが、嫌でも目に入ってきてしまいます。
「帝国陸軍では、私的制裁は固く禁止されている。」
初年兵に対する陰湿ないじめや暴力が日常だった帝国陸軍でも、このような嘘が流れていました。
こんな嘘は、誰も信じる者はおりませんし、信じるふりをしても幸せになれません。
「アイドルには、恋愛は固く禁止されている。」
こちらはどうでしょうか?
アイドルだって生身の女の子ですし、恋愛感情を持たないなんて、信じられないでしょう。
でも、信じているふりをする。
その「作法」を続けていれば、信じている本人はその間だけは幸せを感じることができます。
「夫婦はいつまでも愛し合い、互いを思いやっている」
「子どもたちは、両親に心から愛されている」
「会社の上司は、部下の仕事をきちんと見ていて、安心して働けるように気を配っている」
「政治家は、国民の幸せを第一に考え、限られた予算などの政治資源を配分している」
どんな嘘を信じるでしょうか?
そんなことも思いつつ。
つらい真実と、幸せの間を生きていきます。