コーポレートガバナンスで1冊だけ読むなら、おすすめは?
本日のお題はこちら。
変わるコーポレートガバナンス ―コード・監査等委員会・グループ内部統制
- 作者: 森・濱田松本法律事務所
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2015/05/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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コーポレートガバナンスに関する本は山のように出ております。
私もこれで5冊目くらいでしょうか。
本書は、森・濱田松本法律事務所の編集になる1冊です。
第1章が最近のコーポレートガバナンスに関する変革が、どのような狙いで、どう考えていけばよいのかということを・・
・コーポレートガバナンス・コード
5つの基本原則、30の原則、38の補充原則からなるコードです。
内容は多岐にわたりますが、その目的は「企業の稼ぐ力」を向上させること
・スチュワードシップ・コード
機関投資家と企業の対話を通じて、企業の中長期的な成長を促すための7つの原則
・ROE
企業の「稼ぐ力」の指標としてのROE重視。について
など、全部で10のキーワードで整理されております。これは、それぞれバラバラに公表されたコードやレポートが、どのように「繋がっている」のかが整理されております。
とかく、ROE8%以上を推薦する伊藤レポート、社外取締役の義務付けや政策投資株式(持合株式)の解消など、部分的に報道された断片では無く、それぞれがどういう狙いでどうつながっているのか、頭が整理できました。
第2章以降は同法律事務所のセミナーをまとめたもので、こちらもたいへん理解が進みこと間違いありません。
3月決算会社のCG報告書は、総会後6カ月以内ですので来月には出揃うはずです。
今回は、時間切れで検討しきれなかった、将来はコンプライしたいコードもあるはずです。
1回CG報告書を出して、終わりじゃありません。
継続的な検討と改善が必要とされる分野で、まだ勉強が必要でしょう。
コーポレートガバナンスに関する山のような本の前で、どれを選んだらいいのか困っている方に、おすすめできるかと思います。