「過去を切り売りする人生」の未来の無さについて。
元「中の人」商法というものがあります。
いわく、
元財務官僚が暴く日本財政の真実!
元経済産業省エリートが告げる日本の未来!!
元外資系金融が秘密にしている資産運用術!!!
元税務調査官だけが知っている節税ポイント!!!!
と、だんだんビックリマークが増えていくわけです。
この動きが速い時代、3カ月半年もすれば仕事のやり方も環境も激変して内部情報も更新されてしまいます。
守秘義務に触れるようなことを公の場に書いたりすれば、ヘタをすれば損害賠償モノになってしまいます。
さらに致命的なのは、組織にいたからこそ蓄積できた実務経験や業務知識は、辞めたその瞬間から後は更新されません。
辞めた次の日から得たものは、元の職場とは無関係。
それでも、世間は何やら秘密のノウハウや知見を持っていそうな元「中の人」を有り難がってお金を落としてくれます。
似たようなお題でどこかで聞いたような筋書きの文章。
とある元「中の人」の本*1の無内容さにガッカリしつつ、過去の切り売りに未来は無さそうだな、と。
やはり、何かを語れるのは、今そこに立って戦っている人がいちばんなのかもしれません。
*1:著者の名誉のため、本は特定はいたしません。別々の人の別々の本です。