行くあてのない勤め人人生の果てに。
さてさて、ベテラン社員Z君はもう50代後半です。
定年まであとわずか。いまさら出世の望みもありません。
パソコンの操作も得意じゃありませんし、最近のレアル建て投資信託とか、仕組みがまったく理解できないので、お客さんに納得してもらって販売するなんてとても無理。
というわけで、特に仕事らしい仕事も与えられず。
でも、その少ない仕事も満足にこなせず、ずっと年下の上司から嫌味を言われる始末。
おばちゃんのパートにまでバカにされています。
自分より給与が高いのに、何もできないって。
仕事のやりがいなんてありません。
毎日、不満だらけですが、ローンがあるし、こんなZ君を採用してくれるような転職先もあるはずもありません。
仕方が無いので、今日も年下上司の小言とおばちゃんの蔑視にも耐え、しがみついています。
どうして、こうなったのでしょうか。
いえ、こんなの他人事だと思っていても、明日のZ君になっちゃうかもしれません。