それぞれの仕事にはそれぞれの能力、というお話。
新しい仕事を教える場合、その相手のタイプにより様々な反応があります。
頭の回転が早い方だと、こちらが説明し終わる前に遮られて「つまり、こういうことですね!」と先回りしてくる方もいれば、何回か説明してようやく理解してくれる方も。
一緒に仕事をするなら、前者の理解が早い人の方が望ましいと思われるでしょう。
でも、会計や税法だけではないのでしょうが、仕事をするうえで必要なその分野特有の考え方というのがあります。
前提となる会計・税法の基礎知識がまだじゅうぶんではないのに、「こうですね!」とくると、たいていの場合、間違ってしまいます。
さらに解説書や基準書を読んでも、自分の探したい部分だけを切り取りして読んでいるのか、理解が断片的で応用が効かないことも。
逆に、最初はなかなか掴めなくても、じっくり説明を聞き、基準も全体を読んでから仕事を進める方は、短期的にはなかなかつらいのですが、長期的には仕事をしっかりこなしてくれそうです。
ひらめきとか、着眼点の独創性が必要な仕事なら、前者の理解が早い方が向いているのでしょうか?
決められたことをきちんとやる、というのが苦痛な方もおります。
とりあえず、会計・税務に関してはルールを習得したうえで、自社の取引や発生事実を正確に理解して、仕訳や申告調整、表示にあてはめていく能力が必要です。
向いていないと思ったら、それは能力の優劣では無く、適性の問題です。
苦痛を感じながら仕事をするより、別な分野へ進みましょう。