あなたの職務能力を時価評価したら、どのくらいの価値がありますか?
本日のお題はこちら。
先輩が部下になったら ―「定年65歳時代」のチームマネジメント
- 作者: 門脇竜一
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2016/02/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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某弊社も免許制規制業種の常として、「基本的には」年功序列人事です。
基本的には、といいますのは、実際には若手の抜擢人事もありますし、年を重ねても昇進しない方はいつまでもヒラのままですので。
私自身はもう時間外手当が付かない「管理監督者」ですが、仕事の自由裁量なんてほぼ皆無ですし、これはいわゆる名ばかり管理職ではないかという疑義が・・w
というわけで、社内には年下の上司もおりますし、逆にずっと年上なのにスタッフ職のままでヒラの方も。
また、60歳以降の継続雇用制度も始まっていますので、定年を過ぎたおじいちゃんもちらほらおりますね。*1
本書は、年上の部下を持ってしまった管理職の方だけじゃなく、年下の上司に使われることになってしまった方にも向けて書かれています。
あなたがいままで積み上げてきたことには、これからは価値がありません。
これが、本書の根幹部分だのことです。
企業は、「今」と「これから将来」に向けて価値を出せると見込んでいるから、その人を雇用し続けているのであり、過去に何をしてきかたは、関係がないということを理解してほしいと。
昔は、過去の功績のおかげで、一線を退いた後はお茶でもすすってのんびり過ごしている中高年を囲っておける余裕もあったのでしょうが・・
今や、その人の職務能力を時価評価して、価値がなければ雇い続けてもらえるわけではないと。
著者は多数の研修をこなす独立のコンサルタントであり、本書もこんな厳しい話ばかりじゃなくて、セミナーを聞いているかのように笑いもまじえて楽しく読めます。
なかなか面白い本でしたが、現実には(法律で強制されているので)、次のような方々まで雇用し続けなければならないという点までは。
顧客折衝の補助や、苦情対応などの営業現場のサポートもできない。
事務能力が無いので管理部門のサポートもできない。
PCスキルがないので資料作成や集計作業事務もできない。
時価評価したら、ゼロどころかマイナスになりそうな方も多いのが実情です。
大幅にプラスの方は、やりたいことを見つけて社外に出て行くか、顧客に請われて迎え入れられるかして、再雇用には残らない傾向があるようにも感じます。
さて、私自身はマネジメントスキルじゃなく、管理部門での専門スキルでは現在価値が高そうなのですが。
このスキルも磨いていないとあっという間に陳腐化してゼロ、マイナスに落ち込みそうです。
錆びつかないように、日々得意技を反復練習して鍛えておこうかと思います。
*1:定年後、希望すれば全員、再雇用される制度になっていますが、実際に再雇用を希望して働いている方は定年退職者の6~7割くらいでしょうか。少数ですが、定年後再雇用の女性もおりますね。