部下を信頼して「仕事を任せている」状態について。
よく、「部下を信頼して仕事を任せることが、その部下の成長に繋がる。やり方を一から十まで全部指示したり、途中で口を出したり、ましてやできないからといって仕事を取り上げてしまってはいけない」という旨の意見が聞かれます。
これは、多くの場合、当たっていることと思います。
部下のやる気を奪う原因は、なんでも自分で決めないと気が済まない上司の存在や、仕事の進め方についての狭い裁量などにあると聞きますので。
このことを知ってか知らずか、上司の中には、ほとんど仕事のやり方の指示を与えることなく、途中経過も確認しない方もいるようです。
この上司は、「部下を信頼している」ため、最後の決裁承認も中身も見ずに黙ってハンコを押すことに。
一方、部下からすると、この上司は「仕事も部下も放置している」ようにしか見えません。
仕事の着手時点、途中経過に何も聞いてくれず、最後も中身も見ずに承認。
これでは、部下の仕事の価値をわかってくれているかどうか、不信を抱いてしまうでしょう。
部下が危機感を持って、途中や最後に説明しようとしても上司は生返事で聞いてくれない。
こうなると、部下の不信感は決定的なものになってしまうことに。
ところが、上司は「部下を信頼して仕事を任せている」つもりなので、部下が不信や不満を抱いていることに気付きません。
これは、同じ事象を見ていて、それぞれの立場により違って見えているだけなのでしょうか。
本日の参考文献はこちら。
- 作者: 鈴木義幸
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2014/04/11
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る