それぞれの限界を見極めたいお話。
「難しくみえる仕事でも、手順を追って教えて訓練すれば誰でもできるようになる」
「人間の能力の向上に限界はない」
努力すればできるようになる、という学校教育の影響なのでしょうか。
このようなことは広く信じられており、職場でも同じようなことを言われたことがあるのではないでしょうか。
しかし、これは誤りではないかと。
職場に配属された新人も「必ずできるようになる」と言われて次々に新しい仕事を割り当てられます。
新人自身は、自分の限界というものはわかりませんし、プレッシャーを受けてやろうと努力します。
新人も苦しそうに見える時もありますが、上司自身も「やればできる」という信念を持っており、自分自身もこなしてきたという自負もあり、続けさせる。
どこかで破綻がきます。
できない人にはできないし、上司には簡単に見える仕事でも新人には著しく困難。
新人自身も同じ「やればできる」と信じて続けると、どこかで精神か身体が壊れてしまいます。
時には、「苦しい」というサインすら出さないまま。
深夜までの賃金不払い残業などは論外として、定時+1~2時間程度の残業でも仕事の難しさが一定レベルを超えると、人間はあっけなく、壊れてしまいます。
限界はそれぞれですし、その閾値は意外に低いのではないかと最近感じております。
第一義的には、その限界を見極めなきゃならないのは仕事を割り振る上司ですが。
自分自身でも、その限界を知る必要があるのではないかと。
そんなことを感じています。