「誤解を招く表現でした」という謝罪作法について。
「これでいいのか。」
投稿を読んだとき、ぎょっとしました。政治的意見は自由であり、何を主張しようともそれはかまいません。
しかし、自分の政治的意見=イデオロギーに沿わない事象に関連したことであれば、直接的には関係のない受験生にまで非難しようとする。
案の定、この投稿には厳しい批判が巻き起こりました。
この投稿は削除され、以下のものに差し替えられました。
「誤解を招く表現であり、お詫びして削除します。」とあります。
この謝罪文を読むと、毎日新聞はこういうことを意図しているのではないかと思われます。
「毎日新聞としては受験生を誹謗中傷するつもりはない。しかし、政治的意図でそれを曲解して非難された。」
「誤解する人々が悪い。自分には悪意はなかった」
これは、謝罪という形をとってはいますが、相手をバカにしているとも感じられます。
「思わず悪意を剥き出しにしてTwitterに投稿してしまった。この表現は政治的な争いとは無関係な受験生を誹謗中傷するものであり、新聞社としてあるまじき表現であったので、謝罪して削除いたします」
こうではないでしょうか。
「誤解を招く表現でした」と言い張れば、表現者はどこまでいっても善意であり、他者の内心を覗くことは不可能である以上、謝罪は不要となります。
人間は、無謬ではありませんし、理由のない好悪の感情を晒してしまうこともあります。
他者からは見えない内心であるとしても、誤りがあれば謝罪する。
私としては、自己の良心を守るために、そうしたいと思います。