掲げる理想と足元の現実の狭間で。
組織の上に立つ人は、「こうありたい」「こうあるべきだ」という高い理想を掲げて組織を動かそうとします。
それに対し、現場で実務をやっているスタッフを預かる中間管理職は、そんなあるべき論と手持ちの戦力でできそうなことのギャップを比べてため息をつくことに。
もちろん、営利目的であれ、非営利であれ、組織の現実だけにこだわってちまちま改善だけをやっていても大して先には進めません。
なので、トップが現実に拘泥せず、高い理想を掲げるのはある程度は必要でしょう。
しかし、現場を動かす中間管理職が現場を無視して、その高邁な「あるべき論」をストレートに部下にぶつけてしまえば、多くの場合、組織の破綻が待っています。
組織運営というのは、掲げる理想と足元の現実を「足して2で割る」のではなく、手許にいる人材、資金力、組織を囲む環境を考えたうえでどう組み合わせたら理想に近づいていけるのか、試行錯誤していくものじゃないかと。
まったく現実を見ずに「あるべき論」だけを並べ、空想の中で生きているような人々をみるに、そんなことも感じておりました。