読書ノート「消費税、常識のウソ」
本日のお題はこちら。
著者の森信茂樹氏は元財務官僚で5%引上げ時に実務に携わっています。
- 作者: 森信茂樹
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2012/10/12
- メディア: 新書
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まず、国家財政と家計を類似したものとして喩え話に使うのは禁じ手。国には家計には無い徴税権とそれを裏付けにした公債発行が可能。
— すらたろうさん (@sura_taro) 2013年3月21日
「財政しないと投機マネー(?)から空売りを仕掛けられて国債暴落→日本オワタ」という短絡的な説明はなんでしょうか。わかりやすく説明するのと実態のない投機マネーとかで煽るのは別物
— すらたろうさん (@sura_taro) 2013年3月21日
「1%金利が上がれば国債の利払いが10兆円増える」この説明はよくない。市場金利が1%上がっても新規発行債券の国債の約定利率は上がるが既発債は変わらない。年限も長いのが多いし翌年から10兆円増えるわけではない。わかりやすさを目指して単純化しても間違った説明は結局不信感を招くだけ
— すらたろうさん (@sura_taro) 2013年3月21日
そして金利上昇で国債含み損→金融システム毀損→貸し渋りというのはあまりに単純化した説明である。いろいろ短期化、スワップ、先物売建などいろいろヘッジ手段は講じているし、他の要素による収益を無視している
— すらたろうさん (@sura_taro) 2013年3月21日
消費税転嫁の問題についてあまりに楽天的。大企業の価格決定力の強さと下請けの苦しさについては認めつつ、「それは税制の問題ではなく商慣習などの別の問題」と逸らすのは誠実な説明ではないように感じました
— すらたろうさん (@sura_taro) 2013年3月21日
森信氏の主張は常に追っているので、目新しい記述はありませんでした。新書という限られたサイズで(租税の専門家ではない)一般読者を相手に書いているとはいえ、やってはならない単純化をしているケースが散見され、残念に感じました
— すらたろうさん (@sura_taro) 2013年3月21日
転嫁の問題への楽天的な見解は、前からの傾向なので、これはこれで首尾一貫しているかと(賛同しません
— すらたろうさん (@sura_taro) 2013年3月21日