すらすら日記。

すらすら☆

読んで聴けるファイナンス入門講義のおすすめ。

本日のお題はこちら。

「道具としてのファイナンス」で有名な石野雄一氏の新しいファイナンス入門書が出ておりました。

本書、専門の財務担当者ではなく一般のビジネスにかかわっている方向けに、最低限の知っておいて欲しいファイナンスの知識を解説しております。

過去情報としての財務会計と未来を読むためのファイナンスの違い、利益と現金の違いから始まり、CAPMによる資本コスト算定、WACCの考え方、フリーキャッシュフローの計算、NPV、IRRとその意味など、基礎的なファイナンスの考え方が語りかけるような記述で説明されております。


花王やアマゾンなど実際の企業とその経営者の言葉を引用してファイナンスがどう経営の場で生かされているかも具体的に説明されており読者の興味を引く方法も上手いですね。

フリーキャッシュフローの算定の際に増加運転資本を考慮するのはなぜか、継続価値の計算の意味、キャッシュ・コンバージョン・サイクルの計算方法の図解など、なるほどこう説明すれば理解がしやすいのか!と膝を打つ記述もあります。

数式が登場する場面など、初心者には難しそうな個所では「著者も最初は苦労しました」「難しい個所は飛ばしてもかまいません」など配慮されており、これは数々のファイナンスセミナーをこなし支持を集めた著者と、編集者の優れた部分も感じさせます。

読んでいると、実際のライブ講義を聴いているようです。

わかったつもりの私でも「こう見れば理解できた!」という個所がいくつもありましたので、中級以上の方でも目線を変えたり、初学者の指導にヒントを得られることと思います。

「道具としてのファイナンス」と合わせて、ぜひ。





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