すらすら日記。

すらすら☆

2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧

業務の本質を掴まないと・・

消費税については、平成23年改正で(大企業については)仕入税額控除の95%ルールが撤廃され、がぜん注目が集まっていますね。 セミナーもずいぶん人を集めているようですし、いろいろ新しい解説書も出版されています。 その中から一つ。 Q&A 業種別消費税の…

銀行の財務報告を読む。(その7)

昨日はソーシャルゲーム2社の納税額について書いてみました。 では、本日はメガバンク3グループについて検討してみましょう。報道などでも時々触れられますが、メガ3グループは過去の巨額の不良債権処理やリーマンショック時の有価証券等の減損処理などに…

ソーシャルゲームの社会貢献?

こんな記事を見かけたので、事実はどうなのか調べてみました。 ソーシャルゲームがパチンコより優れている理由パチンコ産業=「儲けたお金は闇に消える」という悪いイメージ*1がありますが、ソーシャルゲームをやっている2社は納税を通じて社会貢献している…

「僕と交換してよ!」

こんな記事を見かけたので、少々解説いたしましょう。 中小企業への金融支援容易に=震災・円高対策に力−金融庁(時事通信)これは、金融庁が「金融検査マニュアル」を改定し、デット・デット・スワップ(借入金と借入金の交換、DDS)の利用を促進しようとい…

読まないか。

私はどちらかというと乱読派です。 1冊これと決めた本を精読するのではなく、手当たりしだい読み散らかしております。 どうせ本の内容を暗記できるわけはないので、1冊読んで、新しい知見が一つでも得られれば儲けモノと割り切っております。仕事で新しい分…

社畜にならないか。

日本社会は均質であると言われますが、実はその内部に深刻な分裂を抱えているのではないかと感じています。大上段な社会評論をしようと言うのではなく、ミクロなお話を。企業の正社員の地位を掴んでも、彼らの全体最優先で「私」を滅却する社畜的思考様式に…

ポジショントーク?(その2)

本日2冊目の書評です。 ライフネット生命の岩瀬氏のこちら。 生命保険のカラクリ (文春新書)作者: 岩瀬大輔出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2009/10/17メディア: 新書購入: 30人 クリック: 359回この商品を含むブログ (117件) を見る私自身、ファイナンシ…

ポジショントーク?

金融の世界で、自分の保有している株式・債券などの売建買建(ポジション)の値動きに有利に働くような発言を行うことを「ポジショントーク」って言います。 これは金融のみならず、発言する方はいろいろな立場があり、自分に有利な発言をするものだ、という…

英語で読めなきゃ・・

ようやく発売になりましたこちらを発注しました。 国際財務報告基準(IFRS)2011作者: IFRS財団,公益財団法人財務会計基準機構,企業会計基準委員会出版社/メーカー: 中央経済社発売日: 2011/11/23メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (2件) を…

報酬はスイス銀行の俺の口座に・・

今夜はFATCAについて解説しましょう。 FATCAと言いましてもO社の損失隠しスクープをやった例の件ではありません。 「外国口座税務コンプライアンス法」のことであります。これは、米国人が外国の金融機関を使って租税回避をやらかすのを防ぐために、外国金融…

「ミドルは何歳くらいからなんだ?」

金融リスク管理に関する軽い読み物を紹介いたします。 金融リスク管理の現場 (KINZAIバリュー叢書)作者: 西口健二出版社/メーカー: 金融財政事情研究会発売日: 2011/11メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 2回この商品を含むブログ (4件) を見る 邦銀でもフ…

銀行の財務報告を読む。(その6)

大王製紙の偉い人が特別背任で逮捕されましたね。 これは関連会社から私的な使途で巨額の資金を借り入れて損害を与えた・・という容疑のようです。この問題に関しましては、日々詳しく報道されておりますし、私がこれ以上付け加えるべき点はあまりないのです…

無知は力である。

ジョージ・オーウェルの悪夢のディストピア小説「一九八四年」に出てくるイングソックのスローガンの一つですね。 昨日はそれを実感いたしました。「そんな難しいことわかりません!」そうひとこと拒絶すれば、新しい仕事を全て拒絶できます。 無知であるこ…

銀行の財務報告を読む。(その5)

ちょっと簡単な話ばかりですので、少々細かいネタも。(PDF注意)23年3月期滋賀銀行有価証券報告書有価証券報告書69頁をみますと、「連結の範囲に関する事項」が記載されております。滋賀銀行は連結会社が11社もあるんですね。 その下に、「非連結子会社」と…

意識の高さって。

世の中には「こうあらねば」という「あるべき論」が至る所にあります。曰く、社会人たるもの。 内部統制のあるべき姿とは。 マネジメントたるもの。 男なんだから。 はぐれ(ryでも、意識の高い()ごく一部の方以外は、昨日やってきたことを今日もそのまま繰…

銀行の財務報告を読む。(その4)

勘定科目の羅列だらけでうんざりしてきましたので、少々趣向を変えまして。原価を1円単位まで製品に配賦して精緻な原価計算を行っている製造業に対し、金融業はその考え方が無く、どんぶり勘定だとも言われます。 昨日のエントリーで「業務粗利益」「業務純…

銀行の財務報告を読む。(その3)

書けるうちにどんどん行きます。 実は銀行の損益計算書は二種類あるのです(えっ経常収益→経常利益→当期純利益と続くのが、銀行施行規則別表の法定様式で定められたもので、有価証券報告書の経理の状況にはこちらが載ります。(PDF注意)23年3月期滋賀銀行有…

銀行の財務報告を読む。(その2)

さて、続きです。 (有価証券報告書は前の「その1」のエントリーのリンクを参照願います)5年間の財務数値のダイジェストがまとめられているわけですが、事業会社の財務分析の知識でこれはヤバいと思った方もいるのではないでしょうか。なんと、営業キャッ…

銀行の財務報告を読む。(その1)

まずは滋賀銀行23年3月期有価証券報告書2頁、【主要な経営指標等の推移】を開いてみましょう。 ここに連結ベースの主な経営指標がダイジェストでまとめられております。 おや、「売上高」がどこにもありません・・銀行の売上高にあたるものは「経常収益」で…

高度に発達した専門家は・・

公認会計士、という資格を持った方は日本に2万人しかいないそうです。 私もこの部署(経理・財務報告)へ来る前は何をしている方々だかまったく知りませんでした。 日常、生活していても何も接点がありませんものね。公認会計士という方々は、企業の財務報…

繰り延べ税金資産の注記を読もう!(その3)

スラスラ☆第3弾です。順番に読んでくださいね。 先程までのエントリーはオリンパス単体の税効果会計注記について「読み方」を解説いたしました。 では、連結財務諸表ではどうでしょうか?連結の税効果注記は有価証券報告書98頁になります。 先程、目を引き…

繰り延べ税金資産の注記を読もう!(その2)

ご好評により第2弾です(すぐ調子に乗るw 税効果会計の注記の読み方、その2であります。オリンパスの有価証券報告書132頁をみますと、税効果会計の注記が記載されています。 23年3月期繰延税金資産 91,892百万円の内訳が開示されております。 いちばん目…

繰り延べ税金資産の注記を読もう。

「えっ税金を払いたくないから、ウソをついて利益をごまかしていたんじゃないの?」 これは昨今の粉飾決算の報道を見て、妻がもらした感想です。一般に、中小企業が行う粉飾決算は、まさに税金を払いたくないがゆえに経費の過大計上や売上隠しなどをやるのも…

パラダイス。

同じように大学を出て、 面接を経て採用されて、 同じ研修を受けて、 そうして仕事をしているはずなのに、 どうしてこんなに差がつくのでしょう。言われたこと以外はできない。 言われたこと以外はしない。 金融の知識も会計の知識も無い。 1年に1冊でも本を…

すら先生の今日の有難いお言葉。

「世界のどこかには、あなたがぴったりはまる場所があるはずです。まだ見つかっていないだけですよ」今日の有難いお言葉でした。続く。

頭の整理に。

「俺は国際的に活躍するエリート金融マンだ!こんなくだらない本が読めるか!」・・などと見栄を張って難しい本ばかりに手を出し、何が書いてあるのか分からなくて本の内容の1割も身につかない、なんてことはないでしょうか。難しいことを難しく書くのは逆に…

金融といっても幅が広い。

本日は書評を少々。 金融マンのための 実践ファイナンス講座作者: 山下章太出版社/メーカー: 中央経済社発売日: 2009/08メディア: 単行本 クリック: 18回この商品を含むブログ (2件) を見る ファイナンスの教科書といいますと、難解な数式を連ねて読者を煙に…

雰囲気で発言すると。。

「けしからん!上場廃止で当然だ!」「上場廃止にするといちばん困るのは株主であって経営者じゃないんですが」「あれだけのことをしてタダで済むのか!」「経営陣は法に照らして処罰し、必要があれば収監するなりすればよいでしょう」・・雰囲気に流されて…

ブクログレビュー更新しました。

すらたろうのブクログもご覧ください。 「子どもの貧困」レビュー http://booklog.jp/users/surataro/archives/4004311578これまでの読書履歴。ブログ形式

月曜日は土曜日に始まる。

「月曜日は土曜日に始まる」ストルガツキイ兄弟のSF小説です。 月曜日は土曜日に始まる―若い科学者のための物語作者: アルカージストルガツキイ,ボリスストルガツキイ,深見弾出版社/メーカー: 群像社発売日: 1989/03メディア: 単行本 クリック: 2回この商品…

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