ベテランになっても、職務能力のアップデートをしていないと・・
本日のお題はこちら。
- 作者: 秋本暢哉
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2016/03/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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それなりの規模の会社になりますと、社内になぜか一定割合で「仕事ができない君」が存在しております。
本書では、「ローパフォーマー」と名づけられております。
そういう人は、人員に余裕がない中小規模の会社や、外資系などのドラスティックな人事を行う会社では、切り捨てられてしまうのでしょうが。
しかし、某弊社などはそういう「過激」なことはしないので、一定数の「できない君」が実在しておりますね。
本書では、いろいろなタイプの「できない君」が挙げられており、その中の「能力不足型」の傾向として以下のように述べられております。
過去の実績に依存し、「学び直し」をせずに過去の経験だけで対応し、組織の求める基準を満たせないタイプ
こういうタイプは、ある程度、年齢が行った中高年社員に見受けられるそうです。
あるある、ですね。
思うに、ベテランという存在は、過去の経験・知識を現在の新しい状況にうまくあてはめて解決のための知恵を出せるもの、というもののはずです。
そのためには、過去の経験・知識がその時点で停止して、現在とは断絶しているのではなくて、日々アップデートされ、当てはめるための考える訓練をしておかなければならない。
しかし、残念ながら、実在のベテラン社員の中には、10年以上前から知見がアップデートされておらず、「前もこうやったんだから、今回もこうやれば解決できる」などとしてかえって混乱を招いている場合も。
本書では、様々なタイプのローパフォーマーを類型化し、その方々へどう対応し、どうしたらその状態から再生できるか、という知見も述べられております。
また、自分自身が、ローパフォーマー=できない君に陥らないためにはどうしたらよいのかも。
会社自体にも、昔のような余裕も度量も期待できません。
同じ組織にいるかどうかは別として、働けるうちは働けるように、会社に頼らずに自分自身でどうキャリアを形成して行くかが大切なのでしょう。
それなりの大きい組織にいて、職場のできない君に悩む方、キャリアの行く先を考えたい方に読んでいただければ、何かしらの示唆が得られることと思います。
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