すらすら日記。

すらすら☆

表面の綺麗事と、内心の本音の出現頻度について。

誰しも、他者からは「善良な人間である」と評価されたいと願っていることと思います。

そう思われていた方が、敵も作らず、安全ですから。

そのため、思ったことをそのまま発言するのではなく、本音は内心に秘めたまま、綺麗事・建て前論を並べてしまうことになるのではないかと。

羨望とか嫉妬があったとしても、それを隠して、「そんなのは気にしない」というふうにふるまうとか。
何か、怒りを感じるような人物のふるまいがあったとしても、目を逸らして立ち去るなど。

私も、むやみに他者との間で波風を立てることを望みませんので、本音をさらけ出して言いたいことみんな言葉に出しているわけではありません。
それは、ほんのひと時、すれ違うだけの人間関係ならなおさらですし、親しい知人関係や、家族の間でさえも、本音は内心に秘めておく行動は、程度の差はあれ、同じですね。

これをずっと続けていると、なかなかにストレスが溜まりますので、たまには、本音を言ってみたいということも心をよぎります。

でも、ネットでいつも何かに本気で怒って、何かと戦っている人々を見かけるに、あれはあれで別な性質の疲れを感じるのだろうな、とも。

要は、表面の綺麗事と、内心の本音の出現頻度についての、程度の問題なのかもしれません。

なので、私もこんなところでいろいろ書き散らかしております。

それで、上手く精神状態をコントロールできているのではないかと思います。


「国家の選良」との一瞬の交錯とその後の運命について。

最近、その言い方を耳にすることも減りましたが、国会議員は「国家・国民の選良」とも呼ばれることがあります。
国民の選挙で選ばれるわけですから、「選」はわかりますが「良」であるかどうかは評価する人の価値観によりけりなので、なんとも言えません。
ただ、その方に共感し、期待して投票した方にとっては「選良」であるのかもしれません。

2009年の民主党への政権交代の際、小沢チルドレンと呼ばれた大量の新人議員たちが誕生しました。
おりしも、SNSが発達するようになり、民主党議員に限りませんが、多くの議員が編集の効かない生の発言をして、その不見識に対して大量の批判が浴びせられることもよくみられるようになりました。

炎上、というものですね。

フジテレビの経済記者であった某議員は、やはり小沢チルドレンの一人でしたが、内部留保がうんぬんということで企業会計や経済の仕組みを知る者からすれば、明らかに誤った発言をTwitter上で行い、大炎上を起こしていました。
私も、今のように控えめではなかったので、自分は元フジテレビの記者だ、経済を知っているなど、権威を振りかざして内部留保うんぬんの発言を正当化しようとする某議員の態度の不誠実さに怒り、リプライをぶつけてしまったものです。

その後、民主党は数々の失政で国民の信を失って選挙で大敗し政権をおりました。
某議員も、落選してしまい、今はもう国会議員ではありません。
先日、何かの時にTwitterに某元議員のtweetが流れてきました。
まだ、政治活動はしているようですが、あらぬ被害妄想にとりつかれているのか、人違いしてまったく無関係の他者に意味がわからない非難をぶつけたりしていました。
すいぶんと、精神状態が良くない状態なのではないかと。

そんな姿を見て、この方は国会議員などにならなければよかったのではないか、社会を良くしたいという志があるのなら、政治家という選択だけではなかったのではないか、と。

5年ほど前、政権党の現職議員で、さらに元TV経済記者という権威を振りかざす者に対しては何ら容赦する必要は感じませんでしたが。その権力をもった立場は、ほんの一瞬だけであり、今はただ、気の毒な方だとしか見えませんでした。

某議員だけではなく、多くの元「国家の選良」たちは、どんな運命にいたっているのでしょうか。



銀行での金融商品購入の前に知っておきたい「あっせん委員会」の仕組みなど。

高齢者等の知識不足につけ込んだPCデポによる組織的とも言える「情弱商売」への批判が高まっております。
関連して、同じく「情弱商売」であるとして、銀行の投資信託販売も批判されており、こちらについて「苦情を言っても銀行側は知らぬ存ぜぬで、損失をこうむった高齢者は泣き寝入りになっている」との声も聞こえております。

こちらにつきましては、まったく苦情を聞いてくれないというのは必ずしも正しくなく、全国銀行協会が設置している「あっせん委員会」というものがあり、購入した銀行窓口で「知らぬ存ぜぬ」とやられても、そちらの委員会に申立することができます。

www.zenginkyo.or.jp

あっせん委員会とは、裁判外で当事者それぞれ(投資信託などの購入者と銀行)の証拠となる書類の提出と言い分聞き取りを受けて、裁判外の和解をあっせんするものであります。
本格的な訴訟となりますと、時間も費用も要することになりますが、あっせん委員会への申立は無料で行うことができ、おおむね6ヶ月程度であっせん案を出してくれます。*1

平成23年度の新規申立件数は1,086件でしたが、年々申立件数は減少傾向であり、平成27年度には124件となっております。
これは、金融庁による厳しい監督や証券業協会などの自主規制などが徐々に効果を発揮し、銀行による強引な勧誘によるトラブルが減少しているとみることができるでしょう。

平成27年度の新規あっせん申立件数124件の内訳をみますと、投資信託販売など証券業務に関するものが39件(32%)、保険商品窓口が23件(19%)、為替デリバティブなどのデリバティブ商品に関するものが19件(15%)と、その多くが預金とは異なり元本が保証されないリスク商品に関するものであることがわかりますね。
申立の理由としては、強引な勧誘、リスクについての説明不足などが多くを占めているようです。

あっせん委員会は、全銀協という銀行側の業界団体が組織している団体なのだから、銀行側に不利なあっせんをするはずがない、という意見も見かけます。
しかし、公表されているあっせん事例を紐解いてみますと、必ずしも銀行側の言い分ばかりを採用しているのではなく、購入者側の見解を取り入れて、銀行側の説明不足などを認定して元本割れした部分の一部補填、手数料の返還などが行われているケースも存在しております。*2

このように、救済の仕組みはあり、あっせんという裁判外の手続きであって、費用や時間は訴訟に移行した場合に比べれば多くはかかりません。しかし、必ずしも購入者側の言い分が採用されるわけではなく、あっせんにかかる心労はたいへんなものになります。

なので、「売り込みしたい」という前提を持っている銀行員の説明を鵜呑みにするのではなく、自分で投資信託の商品内容を勉強し、そのコスト、リスク、リターンが見合うものであると理解し、購入すべきか否かを判断することをお勧めします。

私個人の意見としましては、銀行で窓口販売されている投資信託などの多くは販売手数料や信託報酬などが割高であり、その期待リターンもリスクに見合っていないものが多いのではないかと感じております。

銀行での投資商品購入に関しましては、こちらもご一読をおすすめします。


*1:申立には代理人として弁護士を立てることもできます。この場合は、弁護士費用は実費がかかることになります。

*2:これは、金融商品取引法が一般に禁止している損失補填行為の例外であり、法令で認められているケースに該当します。

秘密を知っているということについて。

人の知らない秘密を握っているという感覚は、自分があたかも選ばれた人間であるかのような優越感をもたらすと聞きます。

事実、秘密を握って「情報の出し方」をコントロールし、人々を翻弄することで権力を行使している人物は多いと思われますので。

会社組織の中にも、新製品の発売、次期の役員人事、決算業績の動向まで、外部には知り得ない多くの秘密があります。

多くの秘密を持っている経営陣の中には、時に、自分は選ばれた人間なのだから、守秘義務の対象範囲外だと錯覚している人物がいることがあります。

会社からの正式公表の前に、日本経済新聞が書き飛ばす記事を見かけるに、「内部から情報をもらっているのではないか」という疑念を感じることも。その情報をもらしてしまうのは、その立場にある人=偉い人であるとしか思えません。

私が考えるに、そんな飛ばし記事は、先んじてスクープ報道をしたいという日本経済新聞の功を焦る気持ちと、特別に秘密を教えてやるのだ、俺はそういう秘密を持っている選ばれた人間なのだというつまらない虚栄心の結合によって起きているかもしれません。

これは公正であるべき資本市場のルールに違反するものであり、彼らの卑しい精神を満足させるだけであり、無価値どころか、資本市場に害を為すものであると糾弾したいと思います。

さて、昨今、秘密を持っているは偉い人だけではありません。

SNSでの投稿をきっかけに、あるパソコン等を販売する会社が、組織ぐるみで、知識が無い弱者から無知につけ込んでお金を巻き上げるような商法を行っている実体が明らかになりました。
偉い人は「私はそんな命令はしていない、現場の部下が勝手に暴走したことだ」と言い逃れしようとしましたが、現場の秘密を握る人々は声をあげ、その嘘はたちまち暴かれることに。

秘密の情報は、偉い人の虚栄心を満たすために悪用されることもあれば、必要な時に明かされることで社会正義の武器にもなるようです。


あなたは、どんな秘密を知っているでしょうか。



マニュアル化と人工知能は、職人芸経理おじさんを駆逐するか?

私が企業会計実務の世界に入ってきた頃、経理の仕事はいわば「職人芸」でした。

その後、西武の有価証券報告書虚偽記載、ライブドア事件など、数々の企業不祥事の度に、法令による規制や証券取引所の自主ルールが整備されていき、経験と勘に頼っていた経理業務も、徐々に社内手続やマニュアルが整備され、「誰でもできる」ようになっていきました。

代表者確認諸制度や内部統制報告書制度もできて、それなりにまじめに取り組んだので、「有効な内部統制」が整うことに。

そのため、日常、定例的に発生するような会計・税務処理から、最終ゴールである短信、計算書類、有価証券報告書作成提出まで、ほぼマニュアル化され、財務会計や税務、制度開示などの細則に精通していなくても、平均的な事務能力を持つ社員なら誰でもこなせるように。

理屈を習得するために、分厚い会計監査六法や法人税基本通達を開くことも必要ありません。

世間では、いずれ企業会計などバックオフィスの管理業務は、すべて人工知能に置き換えられてしまうのだから、もはや人間は不要となるという論調が強いです。

マニュアル方式だと異例的な取引が発生した時に立ち往生してしまう!
あるいは、その取引が異例であること自体に気付かないで、マニュアル通りだけこなしてしまい、後から監査や税務調査で誤りを指摘される!

こんな風に反発する気持ちは、その実務を習得するための昔日の苦労を美化したい職人芸おじさんの抵抗なのかもしれません。

職人芸の経理おじさんは、マニュアル化された「有効な内部統制」で半分、不要になりました。

マニュアル化された中でスタッフが、企業会計原則レベルの知識すら怪しいのに、それなりに日々の実務をこなせてしまう現実と、異例取引に当たって混乱している現実も見つつ。

次に、人工知能が職場に入りこめば、職人芸おじさんを完全に駆逐してしまうのか。

その未来を確認できる日まで、生きていたいと思っています。



父が娘に語るマイナス金利。

先日、日本銀行の黒田総裁が訪米した際、「マイナス金利拡大の可能性もある」と述べたことがTVで報道されていました。そのニュースを聞いて、父(すらたろう。銀行員)、母(専業主婦)、娘1(もう大人)、娘2(中学生)の会話です。*1


母「やだー。」

娘2「マイナス金利って何?」

娘1「わかんないかー。」

父「金利っていうのは、お金を借りた方が払うものなんだけど、今は逆に借りた方がもらって、預けた方が払わなきゃならないの。」

娘2「???」

父「ゲオとかで、DVDを借りるとレンタル料がかかるでしょ。金利というのは、お金を借りたときの借り賃のこと。日本銀行は、民間の銀行からお金を借りているのに、マイナス金利だとお金を貰えちゃうことになる!」

娘2「おー!DVDレンタルの話はよくわかる・・でも日本銀行って?」

母「日本銀行は、『銀行の銀行』なの。パパの勤めている銀行で余ったお金は、日本銀行に預けているのよ」

娘1「現代社会で習うかなー。高校だったかな」

父「マイナス金利、というのはパパのところの民間銀行が日本銀行に預けると、その一部がマイナスになっちゃう。つまり、お金を預けているのに損しちゃうということ。」

母「パパのギャラが下がるかもよー。」

娘1「なんで日本銀行はそんなことをするの?」

父「日本がずーっとデフレだから、それをなんとかしようとしているの。マイナス金利で損するくらいなら、お金をバンバン使え!って。デフレというのは、物の値段が下がっていくこと。」

母「みんながママみたいにお金をバンバン使えば、デフレなんか吹っ飛ぶのに!」

父「70代の老人が『老後が不安だから』ってお金を握って離さないから・・」

娘1「70代で老後が不安ってどういうことー!」

母「デフレで安く物が買えればいいと思うでしょ・・でもね」

父「勤めている人の給料は、みんなが物を買う時に払うお金から出ているの・・だから」

娘1「物が安くなる→売上が減るので給料を下げよう→物が買えない→物を安くしよう・・デフレスパイラル!!」

父「そう、デフレだと、どんどん首が締まってみんな苦しくなる・・」

娘2「値段を上げればいいじゃないの?みんな一緒に。」

父「日本は自由な国だから、国の命令で値段を上げさせることはできないの。カッパ寿司も90円にするってニュースに出ていたし」*2
母「バブル崩壊前はインフレだったのよー。」

娘2「???」

娘1「インフレは、逆に物の値段が上がっていくことね。マイナス金利は効いてるの?」

父「世の中の金利は確かに下がっているけど、デフレ解消にはほとんど効果がない・・だから黒田総裁はマイナス金利をもっとやるかも、とかいう発言をしている」

母「こんなニュースが出るとまた銀行株が売られちゃうねー。」

父「世の中のほとんどの人は、マイナス金利の意味がわからないと思うけどね」

娘1「本当に??」

父「世間の銀行員のほとんどは、マイナス金利の仕組みを説明できないと思う」

娘1「そんなにバカなの銀行員って」

父「いやいや、自分の直接やっている仕事はわかるけど、日本銀行とのお金の貸し借りの仕組みは理解できないでしょう」

娘1「えー。」

母「そんなものよー。パパだからわかるのよ」


娘2は、学校で習っている社会科はとても得意な科目ですが、まだまだわからないようです。なお、会話は少し整理しておりますが、「デフレスパイラル」も「銀行の銀行」も本当に言っています。

なぜ、マイナス金利がデフレ脱却につながるかという説明が、娘に上手く伝わって理解してもらえたかどうか。

というか、その仕組みについては、私自身が納得できる説明を聞きたいと思っております。

マイナス金利政策 3次元金融緩和の効果と限界

マイナス金利政策 3次元金融緩和の効果と限界

超金融緩和からの脱却

超金融緩和からの脱却

新しい本もいくつか出ていますので、また読んでみたいと思います。


*1:食卓を囲みながらの他愛ない会話ですので、厳密性も何もありません。少し補って書いてますが、その辺はご容赦のほどを。

*2:デフレ=一般物価が持続的に下落していく経済現象ですから、個別企業の値下げイコールデフレではありません。厳密性を欠いている点はご容赦を。

悪い噂ばかり持って来る方への対処について。

世の中には、噂話が生きがいのような方がおります。

良い噂ならばまだ良いのですが、人の悪口や不幸な話を聞きつけ、それをまた誰かに広めることを日々の楽しみにしているような人物も観察されます。

「Xさんが職場で上役のYからいじめを受けて辞めちゃったんだって!Yって酷いよね!」

「Xさんと仲が良かった同僚のZさんがYのことずいぶん恨んでいるみたいだけど、Yは知らんぷりなんだって!」

などなど。

退職を余儀なくされたXさんに同情している、あるいは酷い上司のY氏に義憤を感じているのか。それともZさんに感情移入しているのかもしれません。

なぜ、噂好きの方は、わざわざあなたにその話をもってきたのでしょう?
あなたは、X、Y、Zの3者とも名前を聞いたことはあるが面識がありませんし、別の部署で働いているだけという関係です。
噂好きの方は、あなたに一緒にXさん・Zさんに同情し、Y氏を糾弾してほしいのでしょうか。
よく知らない方なので、同調を留保していると、噂好きの方は、あなたが一緒に義憤を感じない冷たい人だとして、また別の方へ噂話を広めていくかもしれません。

今度、噂話の中で糾弾されるのはY氏に加えて、あなたもです。

本当は、Xさんはやりたい仕事があって転職しただけなのかもしれません。Y氏のいじめなるものは、上司として当然指摘すべき、ちょっとした厳しい指導だけだったのかも。
Zさんの「恨み」なるものは、「Yさんってちょっとキツイよね」くらいの軽い感想をもらしたのを、噂として大きくしているだけということも。

事実はどうでもよくて、とにかく人の悪口や不幸な話が大好きな噂好きの方。

こんな困った存在、身近にもいるかもしれません。
そんな悪い噂ばかり伝えて歩く方へ、どう対処したらいいのでしょうか。



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