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「会計入門」の一歩先を学ぶために。(その5)

さて、第5弾です。
第4回はIFRSの話でしたが、IFRSの原文は当然のことながら英文で書かれています。
英語でIFRSが勉強できれば、ちょうどいいなあと考えられますが・・

東京商工会議所が主催している国際会計検定BATICという検定試験があります。www.kentei.org

この国際会計検定、すべて英語で出題されます。
昨年まで米国基準で出題されていたんですが、今年からIFRSで出題されるようになりました。
2段階に分かれていまして、Subject1が基礎的な英文簿記で、これは日商簿記になおすとだいたい3級レベル。400点満点で、320点取ると合格。

Subiect2が、国際会計理論は600点満点。こちらは合格点というものはなくて、Sub1と合せて700点未満でAccountant Level、700点以上~880点未満でAccounting Manager Level、880点以上でController Levelとなります。*1

sub2のレベル感としては、日商簿記2級よりは難しいですが、1級や税理士・公認会計士試験の財務会計よりはずっと易しく、USCPA(米国公認会計士)よりもかんたんというレベルでしょうか。

英文ですが、平易とはいうものの会計特有の単語などもあります。
日常、まったく仕事で英語を使うことが無い私でも、辞書を引きながら1周したら読めるようになりましたので、心配無いと思われます。

BATICの問題点は、推薦できるテキストがあんまりないことなんです・・
東京商工会議所で出ている公式テキストはこちらですが

遺憾ながら、お世辞にもわかりやすいとは言えません。ただ、問題はここから出題されますので、読みにくいといいつつも買うしかないかも・・会計の学習経験がまったく無い方が、sub2のテキストを独学で理解するのはなかなか難しいかもしれません。
なお、公式テキスト・問題集はすべて英文で書かれているわけじゃなくて、解説は日本語です。

公式問題集はこちら。

過去問題集ですが、TACからSub1のだけ出ていますね。sub1は過去問を繰り返せばかんたんに合格レベルまで到達できますので、簿記の初歩はわかる方(日商3級保持者)は、公式テキスト・公式問題集は飛ばして、過去問だけでじゅうぶんだと思います。

BATIC(R)(国際会計検定) Subject1 過去問題集 2015-2016年

BATIC(R)(国際会計検定) Subject1 過去問題集 2015-2016年

sub2はIFRSの試験がまだ1回しか実施されていないので、過去問題集がまだ発売されていないようです。予想問題も合せて出してくれるといいですね。


さて、BATICの問題点は、実施している会場がごく限られていて、地方では受験自体が難しいことなんです!
私は米国基準の頃にテキスト・問題集を買って勉強してから、地元では試験会場が無く、新幹線で2時間はかかることに気付きました・・というわけで縷々書いてきたのですが、受験したことがありません!w*2

とはいいましても、IFRSの実力を客観的に測定してくれる試験はこれくらいしかありませんし、英文で勉強できますので、よい検定だと思います。

追記
BATICの公式テキストよりはこちらの方がまだわかりやすいかと。私は図書館で第2版を借りて読みましたが少々誤植があったのが残念(直っていることを期待)

ゼロからはじめる英文会計入門〈第3版〉

ゼロからはじめる英文会計入門〈第3版〉

問題集はこちら。

sub2のテキスト/問題集もいずれ改訂・発売されると思われますね。


続く。(かな?

*1:sub1を受けて合格だと、400点に換算されてスタートします。同時受験も可能ですが、sub2のみの受験はできません。

*2:受験料も高いです。sub1sub2同時受験で1万円ほど。

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