何を基準に仕事の進め方を決めているのか、よくわからないというお話。
株式会社では、重要な決定は取締役会での一人一票の多数決で決せられますが、日常の業務を遂行する上では、国会や学級会のような多数決原理は必ずしも採用されておりません。
部門内の組織決定は、一定の決裁権限を持った「部長」「課長」などという管理職者が決断し、それに組織が従うという仕組みになっているでしょう。
しかし、複数の部門にまたがるような仕事があって、その進め方を決める場合、それぞれ利害が異なる関係者が集まって、何が会社にとって良い選択であるか話し合うこととなるかと。
その際、得てして・・
話し合いの場に出てきた各組織の担当者の年次や力関係。
あいつの意見だけは通したくない、という個人的な好悪の感情。
前回は譲ったんだから、今回はこちらの意見を通せ、という順送り。
あるいは、何か得体の知れない「その場の空気」とか。
営利組織である株式会社であれば、経済合理性などの視点で最善の策が選択される・・わけではなく、上記のようなよくわからない基準で物事が決められている傾向があるのかもしれません。
この意味不明の決定ルールが支配している組織では、必ずしも良い選択肢が選ばれるとは限りません。
そして、「みんなで決める」結果、誰が何の基準で決めたかはっきりしません。
結果的に選択が誤りであり、失敗が明らかになっても、誰にも、どこにも責任を問われることがなかったりすることも。
あなたの組織は、そんなことになっていないでしょうか。
昔読んだ、こんな本を思い出しております。
- 作者: 山本七平
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2013/06/07
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログ (10件) を見る