すらすら日記。

すらすら☆

国債を知るためのブックガイド。

誰でも「いま手元にある以上にお金を使おう」とすれば、別の誰かからお金を借りてこなくちゃいけません。

それは個人でも政府でも同じですね。

政府の場合は、「誰かから借りる」ために国債という債券を発行します。
借用証書ですね。

借用証書と言っても、今は全部、電子化されてしまって紙の国債は新しく発行されることはありませんが。

政府の借金といっても内閣総理大臣が借金王になるわけじゃありません。

政府=国であれば、国の借金=国民自身の借金なわけです。

国って、誰のことでしょうか?

国債って何のことか、どんなものかを知ろうとすると、とかく「もうすぐ国債累増でハイパーインフレ!」(F巻さん)とか、「国の借金なんて財務省の陰謀!」(Yいちくん)とか、「国債が暴落しても長期なら平気!」(Sかみさん)など、トンデモな本が出てきちゃいます。


そんなの掴むとアレですので、いくつかブックガイドを。

国債の歴史―金利に凝縮された過去と未来

国債の歴史―金利に凝縮された過去と未来

こちらは英国で国債が発行されるようになった辺りから、日露戦争の戦費調達のための国債募集、ワイマール共和国のハイパーインフレ、戦前の日銀の国債引き受けから戦後の赤字国債まで歴史的経緯を。
二段組みで分厚い重厚な書物ですので、私もまだ全部は読み切れておりません。

こちらは国債そのものの本じゃありませんが、日露戦争の戦費調達のために海外で国債を引き受けてもらうために奔走するお話。

国債のすべて―その実像と最新ALMによるリスクマネジメント

国債のすべて―その実像と最新ALMによるリスクマネジメント

金融商品としての国債のお話。三菱東京UFJ銀行の実務家たちによります。残念ながらkindle版がありませんが、類書が無い面白い1冊ですね。

元大蔵省理財局国債課長という当事者が書いた戦後、国債が膨張累増していく歴史をコンパクトにまとめています。
当時の政治家や官僚たちの生の証言が読める、貴重な資料になっているのではないかと。

日本のソブリンリスク―国債デフォルトリスクと投資戦略

日本のソブリンリスク―国債デフォルトリスクと投資戦略

国債はリスクフリーだって金融の教科書では前提が置かれていることが多いです。
じゃあ、国のリスク=ソブリンリスクってなんだろうというお話。
(こちらはかなり難しいです。専門書)

上記はいずれも専門書なので、入門書としては、債券のマーケットに長らくかかわっている牛熊さんこと久保田博幸さんによるこちらを。

私は未読ですが・・同じく、久保田博幸さんによる国債先物のお話。
日本の国債市場の巨大さすごさについてはもっと勉強してみたいですね。

後は、財政の分野なのか、金融商品としての国債なのか、それともマーケットの一部としての国債なのか、ご自身の関心に合う本を探していけることと思います。


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