無理な残業削減による事故まで段階について。
昨今、「働き方改革」というものに取り組んでいない企業は無いのではないかと思います。
働き方改革、それが何を意味するのかは必ずしも定まっておらず、一部では、時間外勤務手当を払いたくない=人件費削減のために「改革」を掲げているところもあるように聞いております。
人件費削減目当ての働き方改革では、そもそも「仕事のやり方」を見直そう、という発想には至らないことが多く、ただ「残業は禁止、早く帰れ」ということだけが強調されてしまう傾向が。
やり方を変えないのに残業はできない。
最初の段階では、スタッフたちは「手を早く動かす」「昼休みを短くする、そもそも昼休みを取らない」という手段を採るしかありません。
そんな手段で時間外勤務が削減できるなら、苦労はしません。
あまり、効果はあがらないわけです。
そうすると管理職はイライラ。「なぜ残業が減らないんだ!」と。
何も対策をしない管理職と、ぎりぎりでこなしているスタッフの間で相互不信が巻き起こります。
さらに無策なままでの残業の削減を強制されると、次の段階でスタッフが採る手段は、「仕事のランダムな選別」です。
スタッフは情報が限られていて全体が見えず、捨ててもいい仕事、後回しにしていい仕事を判別できないことが多いのに。
やらなきゃいけない手順を飛ばす、チェックをしないで処理してしまう。
そろそろ事故発生の危険性が高まってきました。
最後の段階は、仕事そのものを隠して放置する。
こうなると、顧客とのトラブル発生、事故発生が目の前です。
今、あなたの職場はどの段階にあるでしょうか。
それとも、こんな話とは無縁でしょうか。