すらすら日記。

すらすら☆

2015-01-01から1年間の記事一覧

「会計入門」の一歩先を学ぶために。(その1)

昨夜、また「会計を学べる入門書」について話題が出ておりました。このブログにも検索サイト経由で探しに来てもらっているようです。会計といいましても、「財務諸表(決算)を作る」 「その財務諸表が適正か監査する」 「その財務諸表を読んで投資できるか…

「ベテラン」の虚飾が剥がれる時に。

職場にはなんでも知っている「ベテラン」と呼ばれる方が時々いたりします。 日々、発生する実務の処理方法は何を聞いてもわかるとか。 生き字引的な存在の方のことですね。ところが、ある日、気づきました。ベテランと呼ばれている方の能力というのは、過去…

業務命令:「犠牲にかまわずあの高地を奪取せよ」、じゃなくて。

軍隊組織じゃないけど、企業でも業務上の指示は絶対です。 もちろん、コンプライアンス(笑)が叫ばれて久しいですから、法や社会規範に反するような上司の業務命令に従う必要は無い、というのもありますが。ここでは、あくまで上司の業務上の命令は「適法」…

投資も一人ひとり、それぞれの道。

たまに気分を変えて、軽い読み物でも。勝つ投資 負けない投資作者: 片山晃,小松原周出版社/メーカー: クロスメディア・パブリッシング(インプレス)発売日: 2015/05/15メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る私は金融勤めなので、個別株式の頻繁な売…

女性が活躍できる社会をつくるためには?

本日のお題はこちら。女性はなぜ活躍できないのか作者: 大沢真知子出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2015/02/20メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る女性の活躍、というのが時の政府から提唱されており、世間の関心も高まっております。 某…

誰が経理の仕事を引き継いでもだいじょうぶ?

経理業務も他の多くの職務と同じく、それなりの専門知識と経験がないとこなせません。 また、その会社毎に、経理といいましても財務諸表を作成するだけだったり、税務もやっていたり、管理会計ももっていたり、給与支払い社会保険料の手続き、固定資産管理な…

消極的な嘘とその帰結。またはその対策について。

人間誰しも自分がかわいいし、嫌なことはできれば避けて通りたいものです。そこで、仕事をうまくこなせなくて、明らかにしてしまうと叱られてしまうような怠慢・進捗の遅れは無意識のうちに隠したり、そうではなくとも小さめに見せたりしがち。積極的な嘘を…

誰がルール外の事例を判断する?

J-SOXの時代を経て、上場企業なら相当程度の内部統制が整備されるようになりました。 また、会社法でも内部統制の強化が叫ばれておりますので、上場企業で無くとも、ある程度の規模の企業なら、それに見合った業務分掌とかが定められ、誰の権限で何ができる…

「聞いてないよ!」という事態の原因はどこに?

企業規模が大きくなればなるほど、会計処理に必要な情報の伝達だけでもそれなりの手数を要するようになります。また、業務が複雑になればなるほど、社内の「関係者」が増えていくので、その手数が増幅され、ちょっと手順を誤ると正しい情報がうまく伝わらず…

社内の会計・税務専門知識の存在意義って。

世の中には公認会計士や税理士などの会計・税務の専門家がいて、その専門知識を顧客に提供して収入を得ています。一方、それなり企業規模が大きくならないと、専門資格まで持っている方が経理部門に在籍しているのはそんなに多くはありません。上場企業でも…

お仕事の引き継ぎのお話。

定期的な人事異動がある金融業界に限らず、転職や組織再編などで、「誰かがやっていた仕事」を引き継ぐ機会というのに当たる場合もあると思われます。じゅうぶんな引継期間があって、前任者の方から丁寧に教えて貰える場合は稀ではないかと。 たいていの場合…

税制に関する議論の前に。

ちょっと前に読み終わった本ですが、また「消費税憎し」の言説がさかんに流れているのを見て。税で日本はよみがえる??成長力を高める改革作者: 森信茂樹出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2015/09/04メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る…

社会保障制度を議論する前の基礎データを知るために。

政策のあるべき姿を論じる対話がSNSなどでもさかんに行われていますが、基礎となるデータの共通の知識が無いために、議論のすれ違いが目立つのは残念なことです。政府は政策を立案するために膨大な統計データを集めて分析しています。 しかし、仕事を持つ市…

怒る前に、意味を教えたい。

社内の同質性が比較的高いとされる日本の伝統的大企業でも、様々な性格や考え方をもった方々がいるものです。正社員であっても、定期的な人事異動がありますので、その部署に在籍している期間も様々ですし、異動してくる前のキャリアもいろいろです。営業一…

人を見て、必要な話を聞きだすためには。

企業勤めもこのくらいの年になりますと、自ら手を動かして作業して書類づくりというのはそれほど多くはありません。 「スタッフA君が作った書類」のチェックや、「スタッフBさんとスタッフC君の情報を集約してDというものにまとめる」という仕事が主にな…

監視者を監視するためには?

今から数年前、J-SOXブームが起きて、それまで日陰部署だった内部監査部門が注目されはじめました。 そして、「監査部門がルール通り監査をしているのか誰が監査するのか。監査部門を監査する監査監査を設立しよう。そしたら、監査監査部門がルール通り監査…

美しさは罪?あるいは、ブサイクは政府が救済すべきか。

本日のお題はこちら。美貌格差―生まれつき不平等の経済学作者: ダニエル・S・ハマーメッシュ出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2015/03/06メディア: Kindle版この商品を含むブログ (1件) を見る経済学の手法を使って、結婚や家族のあり方、ギャングの…

まだ経理業務で疲弊しているの?

グーグル先生は、常に私の検索履歴をwatchしているらしく、アドセンスの広告で「まだ経理業務で疲弊しているの?」とか出てきております。安心してください。 もう第2Qの作業は終わりました。 後は子会社から数字があがってくるのを待つばかりです。東芝の…

「社畜飲み」の効用とダメージについて。(その2)

さて、その2です。 社畜飲みの話題は「過去の共通の記憶の確認」であると気付きました。 今までの社畜飲みの様子を思い起こすに、過去の共通の記憶を確認し合うことを通して、その人物を「仲間」、少なくとも敵では無いとみなすような感情を持つのではない…

「社畜飲み」の効用とダメージについて。(その1)

「社畜飲み」という言葉があります。 会社の上司とか、同僚とかと飲み会に行くことですね。昨今は職場の人間関係も希薄でして、昔ほど回数を重ねることはなくなりました。 みんなプライベート重視するようになったことと、 余計なお金もかかってもったいない…

「指令」はダメだけど、「誘導」はOK?

官房長官の発言が話題になっているようです。mainichi.jpこのような発言は、人々の価値観・規範意識に直接、触れるものなので、時に激しい怒りを招き寄せたりもします。為政者は、国を維持していかなきゃならない責務があり、維持するだけじゃなくて、自分の…

コーポレートガバナンスなんて、偉い人とエリート社員だけの問題?

本日のお題はこちら。これならわかる コーポレートガバナンスの教科書作者: 松田千恵子出版社/メーカー: 日経BP社発売日: 2015/08/11メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る「コーポレートガバナンス」なんて、取締役とか偉い人と経営企画とかのエリ…

右とか左とかのお話。

お休みなので、本日はもう1本。右傾化する日本政治 (岩波新書)作者: 中野晃一出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2015/07/23メディア: 新書この商品を含むブログ (6件) を見る右か左かと言われれば、私は右寄りなのかもしれません。 自由が何よりも価値あるも…

「働かないおじさん」の一人として。

本日のお題はこちら。働かないオジサンの給料はなぜ高いのか―人事評価の真実―(新潮新書)作者: 楠木新出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2014/10/17メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る 会社勤めの20代~50代を対象に「使えない社員」について調査…

不動産取引の相手は何を、どう考えている?

本日のお題はこちら。2時間で丸わかり 不動産の基本を学ぶ作者: 畑中学出版社/メーカー: かんき出版発売日: 2014/02/14メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る先日ご紹介した「2時間で丸わかり会計の基本」の不動産版ですね。 どうやって「会計の基…

作業化しないで、常に新しい目線を持ち続けるために。

退職給付会計基準の改正を除くと、ここ数年は大きな会計基準の新規導入も無く、IFRSの強制適用もほぼ遠のきましたので、会計界隈ではそれほど大激震を経験していないことかと思われます。過去において、税効果会計や金融商品会計基準に始まりまして、退職給…

簡単には死なない/死ねないという残酷な現実について。

本日のお題はこちら。老後破産:長寿という悪夢作者: NHKスペシャル取材班出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2015/07/10メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (3件) を見る年を重ねて、いよいよ死期が迫ったら、1週間くらい臥せって、その時に…

住宅ローンで人生が「詰んでしまう」という状態になる前に。

課題図書の2冊目を読み終えました。ニュータウンは黄昏れて(新潮文庫)作者: 垣谷美雨出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2015/12/18メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る 小説はかなりドキドキしながら読み進めました。 まだお読みになっていない方…

売れる前の苦しみと、売れた後の喜び。その後の・・

本日のお題はこちら。狭小邸宅 (集英社文庫)作者: 新庄耕出版社/メーカー: 集英社発売日: 2015/06/05メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る不動産クラスタ・金融クラスタで課題図書として話題になっておりましたので、私も手に取ってみました。今は…

「誰が発言した」ではなく、「何を言っているか」という視点を。

まだ読み終わっておりませんが、非常に興味深く面白い本なので一部を少々ご紹介。金融機関マネジメント―バンカーのための経営戦略論作者: 川本裕子出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2015/03/27メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る金融機関…

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