すらすら日記。

すらすら☆

社会は、割とつまらないことでできているというお話。

以前、ネットで揶揄されていたような「意識の高い」若者という存在には、実際には遭遇したことはありません。

しかし、若手と呼ばれてる世代のスタッフが、こんなことを言いだすことがあります。


「こんなのただの事務じゃないですか!こんなくだらない仕事じゃなく、もっとレベルが高い仕事がしたい」


その若手は、知識不足なのか経験が足りないのか、「ただの事務」と蔑む仕事を満足にこなすことができません。

チェックすべきポイントを見落としてやり直しになってしまったり、そもそも根拠になっている法令や会計・税務の基準に通じておらず、まるで的外れな数字を出してきたり。

その人が言う「レベルの高い仕事」というのは、何を想定しているのかはわかりません。

推測するに、ギリギリの決断を下して企業の命運を左右したり、顧客に大きな価値をもたらして感謝と名声を得られるような華々しいビジネスシーンのことなのかも。

その人の視点からは、「くだらない仕事」が何層にも積み重なって、企業の活動が支えられて利害関係者に情報が伝えられたり、企業が顧客に利便性を提供しているのが「見えない」のでしょう。

そのくだらない仕事を支えているのは、ごく普通に働いている「つまらないおじさん」たちです。

もちろん、本当に「くだらない仕事」「ただの事務」というのは実在します。

でも、つまらないおじさんは、そのくだらない仕事・ただの事務についてしっかりと理解し、なんとか省力化できないか、効率化できないのか、頭を絞っています。

その地味な仕事の維持や改善が社会を支えているからです。


素晴らしいアイデアを生み出して、根本的な社会変革を起こすような人物でもない限りは、社会のなかで分業をきっちりと果たすこと。

そのことすらできないのに、仕事だけではなく、それを担っている人の人格まで優劣をつけて優位に立ちたいような発言をする。



若さゆえなのでしょう。

私自身も過去にきっとそうであったに違いないと苦笑いして、見逃すこととしたいと思います。



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