「やらかした」人の処遇が形成する空気について。
営業現場で顧客とトラブルを起こしたり、案件をぜんぜん捌ききれなくて業務が滞ってしまったり。
あるいは、上司や同僚と感情的な軋轢を起こしてしまったり。
若くして、「やらかしてしまう」人はどこの職場にもいるのでしょう。
自ら辞職しない限り、その程度の「やらかし」では会社側から解雇するようなことはなかなかありません。
なので、そういう人は営業現場を離れて、本社の管理部門に人事異動してきます。
会社により異なるでしょうが、「あそこは左遷部署だ」というところがなんとなく社内の認識として合意されている・・
ところが、管理部門には管理部門の仕事があって、締切がありますし成果物の精度も一定水準のものが求められる。
さらには、「やらかし君」が苦手とする対人折衝の能力も当然に必要なのです。
でも、偉い人も、人事部門も、管理部門の仕事の大切さなど理解しておりませんから、営業現場で「使えない」奴は本部で事務でもしていろ、というあからさまな人事慣行が成立している。
その慣行が、営業現場は偉い・管理部門は一段下という空気が社内に淀む。
営業現場も管理部門の両方が存在しないと組織は成り立たないし、上下関係などない、というのが偉い人の建て前なのですが・・左遷部署が存在するのは厳然たる事実でもあります。
いちばん、「やらかしている」のは、そんな空気を形成してしまう人事慣行を変えられない偉い人と、人事部門なのかもしれません。