すらすら日記。

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質の良い資本市場を支えているのは。

資本市場とは、企業が事業に必要な資金を調達するために、株式や社債などの証券を発行できる市場、またはその証券を売買するための市場です。

具体的には、東京証券取引所などの株式市場のことですね。

資本市場は、金融商品取引法東証規則などの法令・自主ルール、企業会計基準などの会計ルール、企業による様式が統一された財務報告、公認会計士による監査制度などに支えられています。

これらのルールは、黙っていても市場に適切に供給されません。

法令、会計基準、財務報告制度、監査制度などは、それにかかる直接の費用を負担しなくとも利用できてしまいますし、利用を妨げることもできません。
公共財としての性質をもっているため、価格をサインとして適切な水準まである経済主体が自主的に供給するということは起こり得ないわけです。

なので、これらのルールは税金や資本市場参加の会費等で支えられています。

公のお金を使っているわけですね。

また、資本市場を利用して資金を調達しようとする者は、定められた法令、ルール、会計基準をまもり、監査を受けなければならないことになっています。

それを守るつもりのない者は、資本市場から退場させられます。

資本市場の利用は、強制されているわけではありません。

事業を行うために必要な資金は、自分で用意してもいいし、仲間内だけで集めてもいいわけです。

法令や会計基準が自分の意に合わないというなら、自分と仲間だけでやるという自由がありますね。

しかし、それで集められる資金は大きなものにはなりません。

新しい事業を起こして、社会に価値を提供するためにはやはり大きな資金が必要になりますから。

社会に大きな価値をもたらすであろう事業に必要な資金を集められるように。
さらに、株価という価格サインを参考にして、より効率的に資金を活用できる企業へ資金が配分されるように。

株式や社債を発行、流通させる資本市場というものが、公的なお金を使って整備されているわけです。

その資本市場を支えているのは、公務員や公認会計士だけではありません。

企業の中にいて、財務報告という形で資本市場に情報を提供している者。

価格サインを見て、有価証券を売買している一人ひとりの投資家。


資本市場のルールを守らない者は、それら資本市場の参加者すべてを愚弄しているといえます。
kabumatome.doorblog.jp

私も、一人の資本市場参加者として、支え手を愚弄しようとしている人々を、よく見ておこうと思います。

本日の参考文献はこちら。

金融論 新エコノミクス

金融論 新エコノミクス

資本市場の役割など。
ミクロ経済学の力

ミクロ経済学の力

公共財の供給についてなど。


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