すらすら日記。

すらすら☆

2012-01-01から1年間の記事一覧

真実は真ん中辺りに?

昨今、いわゆる極論をぶちかます方が目に付きます。 曰く、日銀法を改正して金融政策を変えれば(ryとは言うものの、現実の社会は複雑怪奇でして、 問題を解決する魔法の杖は存在しない・・というのが どうやら本当のようです。貧乏人の経済学 - もういちど貧…

座して死を待つより。

商業銀行のビジネスモデルは地味なものです。貸出を行う先に何度も足を運んで債務者と面談し、担保を評価し、貸出金の回収が安全にできるか慎重に審査してようやく資金を融資します。そして後は毎月毎月わずかな利息を上乗せして資金を回収して行きます。 超…

まとめてみた。

なにやら、はてなブックマークがすごいことになっておりますが。。 無料で学べる会計・税務・金融(税務編) [NAVER まとめ]無料で学べる会計・税務・金融(金融編) [NAVER まとめ]無料で学べる会計・税務・金融(IFRS編) [NAVER まとめ]無料で学べる会計…

どのくらい反対している株主がいる?

3月決算会社の株主総会ももう大詰めですね。株主総会では、様々な議案が上程されるわけですが、 ほぼ会社側が提案したものが可決されてしまい、 反対株主からのは軽く否決されてしまう傾向です。従来は、否決された議案に、どのくらいの票が入ったのかは 公…

どこへ転嫁する?

責任転嫁は無責任な社畜の常習行為です。 さて、「つかみ」はこのくらいにしまして。法人は、外部の利害関係者(株主、債権者、従業員・・)から 一定水準の利益を確保し、それを分配することを要求されています。 税率が上がったり、新しい税金ができたりす…

それなりの正義。

市役所や銀行の窓口など、 世の様々な不特定多数が訪れる場所にも、 順番を守って並ぶなど、一定のルールがあります。 また、決められた書類に記入するなど手順を踏まないと 要望が遂げられものです。しかし、時々こういう場所で 「自らの一方的な正義」を振…

しょせんは見積り。

株主総会が終わって有価証券報告書を提出し終わって 法人税の電子申告をポチっとして やれやれ・・と思ったらいきなり第1四半期決算です!東証の四半期短信制度ができてからも相当経ちますし、 四半期報告書制度もだいぶ慣れてきたのではないでしょうか。 昨…

本物を見極められる?

私は大企業(笑)の正社員なので、 既存の社会秩序にどっぷり組み込まれており ソーシャル・ビジネス、社会的企業家と称する方々には 本能的とも言える警戒感を持っております。休眠預金を活用?しようとかいう方もそうでしたし 最近も、学生を装ってネット…

金利の付加価値とは。

さて、なぜ金融取引は消費税が「非課税」なのか、 誰得考察を続けたいと思います。金利の受取・支払それ自体は 何ら新しい価値を生みません。 金利の支払い自体は単なる「移転」に過ぎず、 金融の前後では、社会全体でみた場合は 支払利息と受取利息は同額で…

輸出免税で戻し?

消費税率上げの法案も大詰めのようですので、 ここで意外に知られていない消費税の仕組みを おさらいしておきましょう。消費税は、「預かった消費税」から「支払った消費税」を控除して納付します。簡単な例で説明しましょう。株式会社すらすらは小売業であ…

中止を命令されないと・・

帝政ロシア、エカテリーナ女帝の時代の話と聞きます。ある朝、宮廷の庭の池のほとりに、 一輪の可憐な花が咲いているのを見かけた女帝は、 その花が踏まれたり抜かれたりしなよう、 衛兵に着剣して見張りに立つように命じたそうです。 その後、毎朝着剣した…

前から知ってたの?

ここ1〜2年で新しく知るようになった知識として 金融政策と宇宙論があります。金融政策の方は本業とも少しは関連がありますが、 宇宙論の方は完全に趣味の世界でして 10年以上前に書かれた本から最近のまで たぶん30冊か40冊くらいは読んだでしょうか。ビッ…

貸出金金利はどう決まる?

今日の市場経済ではあらゆる商品に価格が付きます。 買いたい人と売りたい人の価格が釣り合うところで・・ と教科書では教えられる訳ですが、 実際には需給バランスのみで決まるはずも無いわけです。さて、金利の世界でも自然利子率(貯蓄投資を均衡させる実…

税金問題を短時間で読めます。

最近、新版が出ましたこちらをご紹介します。 日本の税金 新版 (岩波新書)作者: 三木義一出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2012/03/23メディア: 新書購入: 3人 クリック: 38回この商品を含むブログ (11件) を見る 新書のサイズですが、所得税・法人税・消費…

1回で済ませましょう。

3月決算の会社では短信・招集通知も終わり、 有価証券報告書も大詰めではないでしょうか。 それに、6月は法人税の申告期限ですね。*1いろいろな財務報告・税務申告を作っていると、 「あれ?この数字、前にも作ったなあ」 という場面に当たることはないでし…

仕組みづくりが思考力を弱めている?

会計と税務の差異は期中取引でも発生しますが、 その多くは見積りによる引当金計上など、 期末の決算補正仕訳で入力されることが多いものです。課税所得を算出し、会計税務の差異を把握して 税効果の仕訳や注記まできっちり仕上げるためには、 決算補正仕訳…

金利に消費税を転嫁できるのか?

金利も、あらゆる商品と同じように、 「貸したい人」と「借りたい人」の需要と供給により その水準が決定されるはずです。 実際には中央銀行の金融政策により、金利水準は上下するのですが。さて、消費税増税問題が世間を賑わしております。 税率引上げに反…

回収も空気を読んで。

法律上・契約上強力な権利を持っている債権者といえども、 債務者の事情や「世間の空気」を無視して債権回収を強行すれば 社会の指弾を受けることになるのが実務です。国税庁HP 平成16年12月24日最高裁判決を踏まえた金銭債権の貸倒損失の損金算入に係る事前…

一人では弱いから。

最近、ノマドという働き方が礼賛される一方で、 社畜という言葉に代表されるように 大企業に勤めてしかも正社員であることが、 派遣社員や若手の犠牲の上で成り立っていることも 相まって、何か恥ずべき立場であるかのように 思われている風潮を感じておりま…

足りないのは現金?

ちょっと前の金融の教科書では、 現金及び中央銀行預け金(日銀当座)は利息を生まないので、 金融緩和によりキャッシュを手にした銀行は 利息収入を求めて貸出金や有価証券投資へ振り向け、 それが再び銀行に預けられて、さらに貸出金+有価証券投資へ・・ …

貧困と金融について。

貧困撲滅に金融が果たせる役割というのは、 こちらセイヴィング キャピタリズムにも登場しますが、 今回はこちらを読んであまりに面白かったので、 いつものブクログではなく、久しぶりにこちらに投稿いたします。 最底辺のポートフォリオ ――1日2ドルで暮ら…

こういう風に読むんです。

最近、金融政策ネタばかり書き散らかしておりますが、 私の本職は財務報告作成であり、税務であります。 なかでも、無味乾燥な税法を実務へ適用するために 社内体制や事務フローを考案するのは 私の最も得意とする分野であり、楽しみでもあります。さて、従…

無茶しやがって。。

読書とは自分の考えを確認する行為に過ぎないので意味が無い、などと昔の偉い哲学者が言ったとか言わなかったとか。自分の興味のある本ばかり読んでいると、得てして 既に知っていることを確認する行為になっていまいます。 これは分野毎の偏りもそうですし…

少しづつ減るお話。

たくさんブクマが付いて少々怖い思いもしましたので、 分散させるべく少々他愛無い話でも。銀行の仕事は「人様のお金を右から左へ流して・・」 など、楽をしているかのように語られることも。国債を始めとする債券投資にしても、 株式投資にしても、最初に投…

金融緩和を複式簿記で表してみる。

先月2月14日、日銀は一段の金融緩和を発表いたしました。 その中で、資産買入の規模を55兆円から65兆円へ増額する、とされています。初歩的な疑問ですが、 なぜ民間から日本銀行が資産を買入すると 金融緩和になるのでしょうか?これを万国共通の複式簿記を…

どう切り取る?

リスク管理をめぐる問題にしばらく頭を悩ましておりましたが、 この違和感と頭の混乱の原因は 財務報告とリスク管理はまた別物であるにもかかわらず 自分の認識の視線が財務報告側に偏り過ぎているためではないか、 と考えるに至りました。財務報告は会社の…

金利リスクって何?

ちょっと市場リスク開示の話はお休みしまして、別の話題を。最近は金融の専門誌だけではなく、 一般の週刊誌などでも国債の金利リスクについて 記事が書かれることが多くなりました。金利リスクって、そもそも何?という話から。国債は基本的に固定利付債券…

リスク量は比較可能?

さて、有価証券報告書・金融商品関係「市場リスク定量情報」の注記の読み方の第二弾です。財務報告が「株式を購入・保持・売却すべきか」という意思決定に有用性を持つためには、他社との比較、また自社の過去の業績との比較可能性がなければならない、とい…

どのくらいリスクをとっている?

金融業に限りませんが、ビジネスというのはリスクを取ってリターンを求めております。 預金取扱銀行は、負債(資金調達)の大部分が元本保証である預金なので、これをリスクに晒すことができません。 リスクが顕在化した時にはそれを吸収できるのは総負債の…

少しづつ広げていこう。

世の中はあまりに複雑過ぎて、それを全一的に認識するのはもはや生身の人間にとっては非常に困難である、と感じています。 それでも、何とか世界を掴もうとしてもがくのは「生きている」からなのでしょう。 自分のアタマで考えよう作者: ちきりん,良知高行出…

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