仕事を覚えて生き残れるかは偶然、というお話。
優良企業では、人材育成の仕組みもしっかり整えられ、初任者でも段階を踏んで職務を習得していける、などとも聞きます。
外部派遣も含めた集合研修と、社内におけるOJTも適宜に組み合わされて、簡単なのからだんだんに難易度が高い仕事に挑戦していけるとも。
しかし、そんな理想的な職場環境はごくごく一部でして、その他大勢の普通の企業では、いきなり素手丸腰で放り出され、手強い敵である仕事に立ち向かわなければならないという事態に。
周りに仕事のやり方を聞こうとしても、それぞれ個人事業主みたいに孤立して仕事をしており、他人のことなんか、かまってくれません。
ごくまれに、仕事を倒す能力を自力救済で身につけて生き残る人もいますが・・
多くは、倒れてしまうか、大きな抜けがあっても気づかず事故を起こしてしまったり、仕事レベルがダウンして顧客や他部門に迷惑をかけたり。
そして、奮戦空しく倒れてしまった場合でも、それは「本人の能力と努力が不足していたから」ということになり、仕事を教える仕組みが無い組織の責任は、いっさい問われません。
組織は、倒れたり、事故ったり、レベルダウンが目に余れば「次の人」をまた素手丸腰で放り込むだけ。
たまたま、倒れそうになりながらも自力救済に成功して生き延びることができました。
でも、そんな偶然や幸運に、いつまで頼ることができるのでしょうか。